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入道ガ岳(鈴鹿) 2009年4月5日 No.485 隊長
〜山頂のアセビが見頃になっていた〜
御池へ行くつもりで家を出たが、曇り空を見ているうちに考えが変わり、入道に山域を変更した。御池の花もフクジュソウが花期を過ぎ、次の花が咲き出すまでに少し間がある。来週も御池を予定しているので今回は、少し気分を変えてぶらりと入道へ。花の当てがないわけではない。
祓塚(8:15)〜池ケ谷分岐(9:00)〜二本松尾根(9:37)〜入道山頂(10:20)〜(10:27)昼休み(10:50)〜滝ケ谷分岐()〜池ケ谷分岐(11:47)〜祓塚(12:20) 本日のルート
撮影機材:α900 TAMRON28-300mm ミノルタ100mmマクロ

 気持ちや時間にゆとりがないときは、近場の山に出かけるようにしている。鈴鹿山系も南北に長く、自宅からだと北部の山に登るには、片道1時間10分以上かかり、翌日は身体がきつくなってくる。それでもはっきりとした目的があれば別で、少々無理をしてもそれに見合う収穫があり、充実した山行となる。


祓塚登山口

 今回は北部山岳のつもりが、諸条件が重なり途中で引き返し、入道に登ることになった。天候の回復が遅れていて、ぱっとしない空模様だ。それと比例して、祓塚の登山口も閑散としていた。先客が一台ともうは一台は県外ナンバーだ。最近は高速道路が定額で通行できるようになり、遠方からの登山者が増えてきている。この方とは、登路は違ったが後に、山頂で出会うことになる。話しによるとどうやらい、入道は初めてのようだ。

    
左:池ケ谷分岐 

 準備をし、滝が谷コースを登り始める。少しだけ作業道を歩くと、谷に沿った登山道になる。植林帯なので薄暗く趣に欠けるが、適度な水量のある渓流の音が耳に心地よい。ハナネコノメソウは花の時期を過ぎていて、ヤマネコノメソウが花を付けだしたところだ。他にはトリカブトの根生葉があちらこちらで目につく。山麓では桜が満開になっているが、山の春はまだ始まったばかりだ。


滝ケ谷

このコース、基本的には滝ケ谷を詰めていき、途中で二本松尾根に乗るようになっている。谷が大きく90度曲がる手前に池ケ谷コースへの迂回路がある。従って途中でコースをスイッチでき、自分なりにコースに変化を待たせられる点が評価できる。しかし迂回路といっても、ほとんどが植林域の登りになり、トレースしたというだけの自己満足感で終わってしまうかもしれない。

  
左:滝ケ谷       右:二本松尾根分岐地点

滝ケ谷の通報ポイント7で谷と分かれる。尾根への登り口は急登で、鎖が設置されている。しかし危険はなく、簡単に登ることができる。トラバース気味に尾根を伝っていくとまもなく、二本松尾根コースに合流する。二本松通報ポイント5となっている。途中で、鹿が警戒音を発していた。尾根に乗ると、急に風が強くなってきた。避難小屋に入り一息入れる。残り半分を一気に登ってしまおうと小屋を出ると、白い物体が駈けていき、ちょんと木に登りこちらの様子を伺っている。カメラにはちょうど300mmのズームが装着してあったので、とっさにレンズを向けて2枚ほど撮影できた。白い毛並みをしてるが、おそらく子狸だろう。偶然の狸との遭遇に、自然のおもしろさを改めに実感した。


色白の若いかわいいタヌキ

近いうちに旅行者のハイキングがあるらしく、二本松コースには目印が要所に設置されていた。主にこの山域は積雪期が多いので、コースの状況はわからなかったが、よく歩かれているらしく、木に根がむき出しになっていた。この一帯は、イヌツゲとアセビに関する市町村指定の天然記念物に指定されている。


二本松尾根

 二本松尾根は、小屋からは標高差300mほどあり、結構きつい登りが続く。花はなく、上部はイヌツゲ、アセビの樹林帯になっている。山頂の草原に出ると、強風で吹き飛ばされそうになった。週末はいつもは賑やかな山頂だがこの日は、一組のご夫婦が風をこける場所を探していた。この日は展望もあまりよくなかったので、早々に山頂を後にして、池ケ谷の源頭部の平坦地に降り、少し早いが昼食にすることにした。その間に男性二人が奥宮の方へ歩いていった。そして、登山口で出会った単独の人が池ケ谷を登ってきた。登山者が多く、賑やかな山だそうだが、今日は誰もいませんね。私には初めての山なので、よくわかりませんが、とのことだった。高速が安くなり遠くからこの入道に登りに来たようだ。

  
山上のアセビの群生

30分ほど昼食休憩をし、少し早いが11時前に池ケ谷を下り始めた。夏場はヤマヒルが多い谷だが、この時期は大変雰囲気がよい。相変わらず、トリカブトの根生葉が芽吹き始めていて、やたらと目につくが、他には目に付く花はない。もう少し季節が進めば、花が見られると思う。

   
左:池ケ谷コースの炭焼き跡 右:滝ケ谷への迂回路、落葉でく滑る

 池ケ谷と分かれ、P771の尾根で迂回路にスイッチし、もう一度、滝ケ谷に戻ることにした。なぜ戻るか、それは想像にお任せする。分岐点の通報ポイントには悪路と書かれているが、ごく普通の登山道だ。強いているなら落は葉で滑って足をとられないように。すぐに植林域に入るので趣に欠ける。せっせと下って、12時20分に登山口に戻った。完


ハナネコノメソウ


トウゴクサバノオ

  

 

 

2009年4月5日  Copyright (C) 2009 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home