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鈴北岳(鈴鹿)2009年3月29日 No.484 じんじんさん、つくだにさんグループ3名、隊長
〜季節がまたまた冬に逆戻り〜
黄金色に輝く福寿草が見たくてまた、鈴北岳に花見山行を計画した。ところが季節がまたまた冬に逆戻りし、昨日の降雪で山頂付近は雪景色になっていた。しかし、朝から天候が徐々に回復したおかげでなんとか、花を開いた福寿草を見ることができた。コースに多少のバリエーションを加えたので、花以外にも楽しめる要素があった。
コグルミ谷登山口(8:20)〜タテ谷分岐(8:40)〜バリエーション〜県境稜線(10:10)〜(10:30)西のボタンブチ周辺散策(11:16)〜ヒルコバ(11:55)〜鈴北岳(12:28)〜P1056(12:45)〜バリエーション〜タテ谷(13:16)〜コグルミ谷登山口(14:10)7km +800m 本日のルート

 コグルミ谷登山口8時集合になっていた。上の駐車場には1台分のスペースが残っていたので、そこに車を滑り込ませる。準備をして登山口まで進むとすでに、トンネルから降ってきたじんじんさんが待っていた。本日の参加者は、つくだにさんグループ3人が加わり、5人のグループ登山となった。集合を待つ間に、大勢の団体さんが入山していった。岳人別冊の春山特集で、鈴北岳のフクジュソウが紹介されていたので、その影響もあるだろうか。フクジュソウといえば藤原岳だが、古くからの常連はこの時期、ひっそりと訪ねていた場所だ。花の時期限定の登山者も多くなり、まるで観光地を歩く観光客の様相を呈している。

 
キブシ           シマリス

 登山口からタテ谷分岐まで進む。シマリスが途中で、元気よく駆け回っていた。このコグルミ谷や真の谷でよく見かける光景だ。今週は寒が戻り、今朝もしっかりと冷え込んで、春の花への期待も薄れてしまう。ミスミソウを探しながら歩くが目に付かなかった。ヤマネコノメソウがやっと背丈を伸ばし、ハナネコノメソウはやっと花芽が膨らんだところだ。しかし、春の気配は少しずつ感じられるようになってきた。分岐で、コグルミ谷を見送り、タテ谷コースに入る。ここも自然災害で荒れていて、また入山者も少ないので踏み後も薄くなってきている。尾根に取り付いたところで少し休みを入れた。明るい落葉樹林の林床には、カタクリやバイケイソウの初々しい葉が出始め、春の息吹が感じられた。

 さてここからは尾根の急坂が始まる。降雪直後で滑り易くなっている。足下を見ても、春の花にはまだ少し早く、ひたすら登りに専念する。植林域に達すると傾斜が緩み、まもなくするとタテ谷に入る。苔むした石灰岩の谷だ。このタテ谷の左岸尾根は、県境縦走路の標高点1056につながっている。帰路はこのルートを歩くことになった。登山道は上部でこの谷と合流するので、谷に沿ったルートは傾斜も緩く谷も浅い。もう少し季節が進むとカタクリが沢山見られるところだが、まだ葉も出ていなかった。というよりも、先日からの降雪で、一面が雪景色となっていた。花への期待を捨て、県境から降りてくる尾根に乗って最短距離で鈴北まで登ることにした。高度を上げていくと徐々に視界が開け、地形を読み取ることができる。隣の尾根が県境縦走路で、小ピークが標高点1056であることが簡単に確認できた。

 県境稜線に立つと御池岳方面に視界が開ける。山頂付近はしっかりと雪が付いていて、光を受けて白く輝いていた。日本庭園を横切り台地の西端まで進み、散策をしながら台地の縁に沿って歩いた。雪を被った福寿草が、日の光を受けて花を開き始めたところだった。福寿草と出会いきりがよかったので適当な所で昼食休憩とした。

 


残雪の中をヒルコバに向かう

 午後は残雪の中をヒルコバに向かった。遠くからもヒルコバ付近の斜面に何人かの登山者が確認できた。少し背丈は伸びていたが、南斜面の雪解けが進み、福寿草は花を開いていた。しばらく花と向き合い撮影時間にした。鈴北の方からは次々と福寿草目当ての登山者がやってきた。鈴北岳山頂まで戻ってくる天候が回復し明るい春の日射しに山全体が明るく輝いていた。時計を見ればまだ12時を少し過ぎたところで、テーブルランドまで散策に出かける時間はたっぷりとあったが、ゆとりを持って下山することにした。通常ルートではあまりにも工夫がないので、稜線の標高点1056からの尾根で帰ることにした。


鈴ケ岳


ヒルコバの福寿草、ようやく花が開いてきた

 


無心に撮影するつくだにさん

 
左:鈴北岳山頂付近のエビのしっぽ        右:御池岳

標高点1056からはタテ谷左岸尾根を歩いた。ゆったりとした大変雰囲気の良い尾根だった。タテ谷と合流して尾根が終わる。登山道の雪が溶け始めていて、最後の標高差100mの急降下はよく滑るので骨が折れた。コグルミ谷に降りると暖かい日射しを受けてハナネコノメソウが少しだけ花を開いていた。先週見かけた子鹿の死骸は、自然の摂理により、骨と皮だけになっていた。動物たちにとっては天からの恵みになったろう。 完


タテ谷左岸尾根筋のブナ


雰囲気の良いタテ谷左岸尾根


コグルミ谷のハナネコノメソウ

 

2009年3月21日  Copyright (C) 2009 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home