歩人倶楽部  最新情報  レポート  登山  バリエーション  ブログ  プロフィール

2008年6月23日 御在所岳(鈴鹿)

 

加賀白山 2008年7月5日 No.454 じんじんさん、りんちゃん、隊長、うさぎ
自宅(19:25)=(00:00)別当出合(5:30)−トイレ休憩(5:45)−(6:25)中飯場(6:35)ー(7:10)別当覗き(7:20)−(8:00)甚の助ヒュッテ(8:15)ー(9:45)黒ボコ岩(10:00)−(10:35)室堂(11:00)−(11:45)山頂(12:00)−(12:20)室堂(12:50)−黒ボコ(13:07)−(14:00)殿ケ池避難小屋(14:10)−別当出合(15:55)=(21:10)自宅 *コースタイム記録 リンちゃん
【お断り】今回の画像はカメラのISO設定値が誤って32000になっていたために、画像の質がなかなり悪くなったために、プレビューのみの掲載にします。
山行前日、行き先を白山にした。梅雨末期の前線は、消えたり現れたりするので、天気の予測が難しい。梅雨終盤の今週末のお天気は、よくないことが予想されたので、当初計画していた北岳をほぼあきらめていたが、太平洋高気圧のがんばりがあって、土曜日はおおむね晴れで日曜日は下り坂となる予報が出た。さてどうするか。前線、低気圧、高気圧の位置と動き。花の先具合をインプットし、出てきた答えが白山だった。金曜日の昼過ぎ、金沢での出張が終わり、しらさぎで帰途についた。ここから白山は近い、車と登山道具さえあればこのまま登山口まで入れるのだが、残念ながら一旦鈴鹿まで帰って出直さなければならないのが残念だ。18時過ぎに帰宅し、急いで夕食を済ませ、準備をしてリンちゃんを迎えに行く。20時過ぎにリンちゃんを拾って、国道で関ヶ原まで走り、名神高速、北陸自動車道と乗り継いで福井北ICで降りる。本日2度目の石川県入りだ。0時前に別当出会いの駐車場に入る。(この時期はマイカーを別当出会いまで進めることができるが、夏休みにはいると市ノ瀬からシャトルバスになる)上段の駐車場はほぼ満車だが、下段は空きの状態だった。上段の端の方に車を止め、リンちゃんはテントを設営。焼酎でミニ宴会をし、明日に備えて直ぐに横になる。

5時に起床し5時半に駐車場を出発した。シーズン前ということもあり、また、梅雨の合間の晴れなの日程的に都合がつきにくいこともあり、登山者はそれほど多くなかったので、前後にあまり気を遣わなくてもよい。吊り橋を渡り登山道に入ると、育ちのいいウバユリの肉厚感のある大きな葉がやたらと目につく。花芽はまだ堅く、季節の推移を知る指標として役に立つ。梅雨明けの頃に花が開き始めるだろう。このあたりの標高は1200mほどあるので、歩き始めて直ぐは、ひんやりとして清々しい空気に包まれているが、体の方はまだ半分眠っているので、どうもしゃきっとしない。登山道は昨年に、補修されたようで歩きやすくなっている。


別当谷にかかる吊り橋

 
カキラン         マイズルソウ

黙々と歩いて、中飯場に到着する。少しからだが暖まり調子が出てきたようだ。不動滝も今日は、水量があって見応えがある。少し体を冷やしてから歩き出す。いつもはこのあたりでセンジュガンピが見られるが、まだ季節が早いのか見られない。その代わりにマイズルソウとズダヤクシュの小さな白い花やオオバミゾホオズキの黄色い花が、この高さで見頃を迎えている。これから咲あがっていくことだろう。


オオバミゾホウズキ

別当覗きで一息いれる。標高は1750mだ。御前峰の標高は2702mなので、残り約1000mの標高差がある、まだまだ山頂は遠い。キヌガサソウとサンカヨウがこの高さでよく咲いている。夏山シーズンに2000m以上まで咲あがっているので、この地点では花が終わっているのだが。たしかサンカヨウの花は伊吹北尾根では、5月中旬頃だったかな。荷揚げのヘリが重い荷物をぶら下げて、何度もピストンしていた。

 
別当覗           マイズルソウ


キヌガサソウ


キヌガサソウ


サンカヨウ

さらに高度を上げて甚の助避難小屋の手前まであがり、天望が開けた尾根で休憩を入れる。ミヤマキンポウゲが花盛りになっていた。草原の中にノビネチドリを見つける。シラビソの針葉樹独特の臭いが漂い、ここは高山であることを改めに知らされる。


ノビネチドリ


ミヤマキンボウゲ


甚の助小屋から見る別山

  
ミネザクラ            キバナノコマノツメ

小屋を過ぎるとシラビソの背が低くなり、黒ボコ岩分岐で草付きの斜面となる。このあたりは7月下旬になると、ハクサンフウロ、イブキトラノオ、クルマユリなどで花盛りになるが、まだ季節が早いのでつぼみが堅く花は開いていない。しかしここの分岐から黒ボコ岩までの谷筋の草付きの斜面は雪渓が残り、その縁にはたくさんの花が咲くので期待ができる。

予想通り雪渓の縁や登山道脇には、シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマダイコンソウが花盛りとなっていた。弥陀ヶ原まで一気に高度を上げる区間だが、花や天望に気をとらえ、登りの苦しさもそれほど気にはならない。北アルプスよりも一足早く開花するがうれしい。


ミヤマダイコンソウ


ツガザクラ 

 
ミヤマキンポウゲ         シナノキンバイ


シナノキンバイ

ぐいぐいと高度を上げていき、黒ボコ岩に立つ。時折ガスが駆け上がり視界を妨げるが、お天気はおおむね良好だ。遠くには積乱雲があり、梅雨が明けてしまったかと思わせる天気だ。別山も残雪があり、青空を背景に緑とのコントラストがきれいだ。御前峰の西側の水屋尻雪渓もまだまだ大きく、夏スキーを楽しんでいる人もいた。木道の脇にはハクサンコザクラが咲き始め、ミヤマキンバイの花は今が盛りのようだ。

 
ミヤマキンバイ            クロユリ

室堂周辺もまだ、夏の賑わいには及ばない。日陰に入るとさすがに、ひんやりとするが、容赦のない日差しが降り注いでくる。標高が2400mの割には暑く感じる。どうもフェーン現象で気温が上がっているようだ。室堂周辺は夏の花にはまだ早く、クロユリがやっと咲き出したところだった。ベンチに座って昼食にする。さて午後からはどうするか。ハクサンコザクラの群落を見に行く案もあるが、山頂を目の前にして帰るのも気が引ける。積乱雲で遠望がきかないが、残雪が多くいつもと違った山頂付近の風景が見られそうなので、ザックをデポして山頂を往復することにする。10分ほど登って財布をザックに忘れたことを思い出し、慌てて取りに帰る。私だけ15分のロスタイム。気を取り直しがんばって登って30分で御前峰の山頂に立つ。山腹の登山道の脇には、クロユリ、イワツメクサ、ヒメクワガタの花が少し見られた。夏本番前なので仕方がない。山頂では、イワヒゲとイワウメの花を見つけた。


イワツメクサ

 
御前峰             イワヒゲ

昨年は10月にも登っているので、半年ぶりの山頂だ。予想通り残雪が多く、いけ巡りも面白そうだが、帰路の観光新道で花見がしたいので、そちらに時間を使うことにする。室堂に降りて休憩をし、帰路に使う水をたっぷりと補給する。山小屋の売店で買ったスプライトがうまかった。


室堂を別山

さて、黒ボコ岩までもどり、進路を観光新道にとる。雪渓を横断し草付きの斜面を降りていくあたりに花が多い。やはり予想通りだった。シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲは見頃を迎えている。カラマツソウ、ハクサンイチゲ、ニッコウキスゲ、ヨツバシオガマの花は咲き始めたばかりだ。ミヤマクワガタ、ツマトリソウはそれほど多くないが、ほぼ全開になっていた。それからお目当てのハクサンチドリは、高度を下げていくとちょうど見頃になっていた。下部では、ゴゼンタチバナやアカモノが花盛りとなっていた。ササユリを探したが見つからない。夏の花にはまだ少し早いが、この時期でも花が多く、十分楽しめることがわかった。

 
ツマトリソウ        観光新道の残雪

 
ミヤマクワガタ        カラマツソウ

 
ヨツバシオガマ       ハクサンチドリ


ゴゼンタチバナ


アカモノ

長い尾根歩きが終わると今度は、急降下が始まる。高度を下げるにつれてぐんぐん気温が上がってくる。暑い。観光新道は砂防新道とほぼ同じ距離だが、歩きににくいので敬遠されがちだ。しかし上部の草付き付近の花の多さは、ぴかいちといえるだろう。16時に下山完了。見られた花をメモしておく。

ユリ科(ニッコウキスゲ、キヌガサソウ、エンレイソウ、クロユリ、マイズルソウ、ショウジョウバカマ)
ラン科(ハクサンチドリ、テガタチドリ、ノビネチドリ、カキラン)
ツツジ科(アカモノ、イワヒゲ、ハクサンシャクナゲ) ミズキ科(ゴゼンタチバナ)
キンポウゲ科(シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲ、ミツバオウレン、カラマツソウ)
サクラソウ科(ツマトリソウ、ハクサンコザクラ)ユキノシタ科(ミヤマダイモンジソウ)
メギ科(サンカヨウ) バラ科(ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンバイ)
ゴマノハグサ科(オオバゾホウズキ、ヨツバシオガマ、ミヤマクワガタ、ヒメクワガタ)
オミナエシ科(ハクサンオミナエシ) スミレ科(コミヤマカタバミ)
キク科(ミヤマタンポポ、ヨツバヒヨドリ、ミネザクラ)


2008年7月5日 Copyright (C) 2008k.kanamaru. All Rights Reserved.  home