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2008年3月22日 入道ケ岳岳(鈴鹿)

 

入道ケ岳(鈴鹿)2008年3月22日 No.444 取材 じんじんさん、りんちゃん、隊長
大石橋(8:20)〜林道終点()〜松の木谷分岐(9:00)〜磐座尾根(10:15)〜奥の宮()〜(11:50)入道ケ岳(12:35)〜池ケ谷〜大石橋(14:30) のんびりタイムでした

入道ケ岳は北隣の雲母峰とともに、鈴鹿主稜線から東に張り出した尾根にある衛星峰的な存在である。山の形に起因する山名だと思うが、入道のようにのっぺりとしていて、山頂部は三つの峰から成っている。山麓には椿大社、山頂には奥の院や鳥居、磐座(いわくら)尾根には仏岩があり、昔から信仰の山とされてきた。古代からある磐座(いわくら)信仰は、山にある特徴的な岩などを崇拝したようで、仏岩といわれる三角形の先の尖った巨石がまさしくそれである。また自然も豊かで、山頂一帯のアセビの群落は県指定の特別天然記念物にも指定されており、石灰岩の多い井戸谷には草本類の花が豊かである。


林道終点より登山道となる。対岸へ渡る

この山への登路を大別すると、宮妻渓谷、椿神社、小岐須渓谷からとなる。もっとも一般的で入門的な登山コースは、椿神社が出発点となる、二本松、井戸谷、北尾根コースの3本である。しかしここでは、渓流や二次林が美しくい、鈴鹿南部のよいところを存分に楽しめる、小岐須渓谷を起点とするコースを紹介する。小岐須渓谷からは、大岩谷、松ノ木谷、池ケ谷、滝谷の4本のコースがあり、それぞれに特色がある。このコースと入道ケ岳の山頂と磐座(いわくら)尾根を組み合わせると、見所の多いコースとなる。また、ルート取りの楽しみが追加されるので、充実度も間違いなくアップする。キャリアの少ない入門者は、経験者とともに入山するようにしたい。 今回は、大岩谷コースで登り、イワクラ尾根を歩き、山頂一帯を散策後、池ケ谷コースで下山する。マイカーの場合は大石橋付近まで乗り入れることができ、駐車スペースもある。大石橋を過ぎたところに大岩谷に沿った作業道があるので、この道を終点まで進む。ここで本流を飛び石で渡り左岸に移ると、作業小屋と使われなくなった鹿除けネットがある。

コースは谷の左岸を通っている。下流部は谷が深く、コースは岸壁の斜面につけられているので、踏み外しや転倒には気をつけなければならない。465付近で西から紺屋谷が合流し、この谷を左に見送ったところで右岸に移る。少し進んで渡り返し左岸に移った所が松ノ木谷との分岐点である。ここを左折し引き続き谷の左岸を進むと、落差40mの白滝が見えてくる。コースを直進すれば無理なくこの滝を高巻くことができる。しばらく進むと谷が広くなり、何本もの支谷が合わさってくる所に出る。 明るい二次林が広がり水も豊富で、テントを設営したくなるような所だ。ただしここでは支谷が多いので、コース取りを間違えないようにすること。県境稜線の大岩に突き上げていく谷も登られているので、安易に目印に反応してはいけない。目印だけに頼らず、コンパスで向きを確かめるようにする。ここからは谷をそのまま進むコースと、左岸尾根のコースがあるようだが、尾根コースの方がよく歩かれているようだ。痩せ尾根ではあるが歩きやすく、標高差200mを短時間で登ることができる。途中樹間から左手に、県境稜線にある大岩が見え隠れする。

イワクラ尾根に乗ると磐座のある874はすぐそこだ。 874からの展望は実に素晴らしく、水沢岳、鎌ケ岳、雲母峰の姿を一望できる。さて磐座を後に尾根を進むと今度は、重ね岩に突き当たる。花崗岩を積み重ねたようになっていて、自然の巧みな造形に、ただただ感心させられるのみである。

コースはこのあたりから徐々にキレットに向けて高度を下げていく。フィックスロープに助けられこれを通過し、ここからは標高を失った分以上に高度を稼がなくてはいけない。 アセビの樹林に入ると最高点である915はすぐそこだ。

 

 

ここに奥の宮があり、鳥居のある山頂方面に展望が開けている。北の頭から回っていくと、3峰とも頂を踏むことができる。展望の良いのはやはり三角点のある山頂付近だ。広々とした草地になっていて、伊勢平野はもとより、伊勢湾周辺を一望できる。寝転がってうたた寝するのもいいだろう。

 

 

 

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