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2008年3月2日 坂本谷左&右岸尾根(鈴鹿)

 

坂本谷左岸尾根&右岸尾根 2008年3月2日 No.441 じんじんさん、隊長、うさぎ
花を求めたが雪が多く、藤原の春はもう少し先になりそうだ。坂本谷左岸に取り付き、右岸尾根を降りた。バリエーション性が高く、ルート探索にエネルギーの大部分を使うことになった。

国道より藤原岳を仰ぎ見ると、山肌が白くなっているのがわかる。花を見るなら標高が400mまでのところを狙うしかなさそうだ。日当たりのよいところで400mあたりから花が見られるところに照準を定める。じんじんさんと藤原岳観光登山駐車場で合流しまずは、山麓のセツブンソウの群生地を見に行く。セツブンソウの咲き具合は先週と同じくらいで、少し暖かくなった割には開花が進んでいないようだ。駐車場で準備をして坂本谷方面に歩きだす。

坂本谷は頑強な堰堤がいくつもできており、谷筋を歩くルートはなさそうだ。もちろんこのルートでの入山は禁止されている。昨年は右岸尾根ルートを二度ほど歩いている。今回は左岸尾根から取り付くことになった。地形図を見てもわかるが、坂本谷下部の両岸は切り立っていて、斜面のトラバースは困難なので、尾根付近まで高巻かなければならない。

雪解けのために足元は不安定だ。浮石や濡れた石に注意し、灌木を手でつかみながら、高度を上げていく。谷が高くから切れ込んでいるので、トラバースは無理だ。とにかく647を目指して登る。取り付き地点から647までは距離的には800mほどだが、標高差が380mある。上部に行くにつれ露岩が多くなり、進路変更を余儀なくされる。日当たりのよいとこでは、フクジュソウが黄色い花を開いていた。やがて植林域に入ると少し傾斜が緩むが、今度は解けかけている雪に足を取られだす。とにかく高所へ向かって進路をとれば、間違いなく647に至るはずである。ぺーク手前の尾根で木和田尾ルートに合流できた。積雪が数十センチあり、踏跡を外せばとたんに足が潜り込む。

647を過ぎ少し高度を落とすと登山道に合流した。そのまま登山道を使い鉄塔の手前まで進み、谷へトラバースする。ここからはスノーシューの出番だ。このあたりで数十センチの積雪なので、花はあまり期待ができない。しかし谷側の南斜面に回り込むと、岩の周りは地肌の土が見えているところがあり、フクジュソウの開花が見られた。そのまま谷まで降りて昼食にする。

さてここからは、右岸尾根に取り付くことにする。谷から見上げると行く手を阻む巨大が衝立のように見えるが、等高線にそってトラバース気味に高度を上げていくので、思ったよりも楽だ。少し硬くなった雪面にスノーシューが効果的だ。ただし急斜面であるので、踏み外しには注意しなければならない。20分ほど登り尾根に乗ることができた。昨年は2度ほどこの尾根を通っているので、思い当たる地形があらわれてきた。そのまま尾根端まで下りればいいが、下部ほど傾斜がきつくなってくる。何頭かの鹿もこの尾根を下りているようだ。雪で足元が滑るので慎重に谷に降り、一息入れる。

さてここからはもう一度、尾根に這い上がらないと帰れない。腐りかけの傾斜のある雪面は手ごわい。斜面を強引に這い上がり一つ目の尾根を乗り越す。ここの尾根は二重になっているので、もうひとつの尾根に乗りここで休憩を入れる。地形図を見ると250mほど降下すると作業道に降りることができそうだ。このあたりからは植林帯になっているが、相変わらず傾斜はきつい。雪もあり、滑りながら降り、やっと作業道と合流できた。この作業道は聖宝寺に続いている。やれやれ。

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