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2008年2月23日 藤原岳(鈴鹿)

 

藤原岳(鈴鹿)2008年2月23日 No.440 隊長
大貝戸右岸尾根標高850mで撤退
藤原山麓でセツブンソウが咲き始めた。先週様子を見に行ったが、降雪があったために開花は確認できなかった。今年の冬は年が明けてから低温が続いていたので、開花の時期も少し遅れているようだ。少し冬型がゆるぎ、花が開き始めている。3分咲き程度だ。

2月も後半になると、春の花の開花が待ち遠し苦なってくる時期だ。今年は例年になくこの時期としては積雪が多い方で、まだまだ雪山が楽しめそうだが、気持ちの方は体内時計により、花モードに切り替わりつつある。藤内沢の氷と、藤原のフクジュソウの誘惑に葛藤させられたが、本日は花の方に傾いた。しかしお天気の方は芳しくなく前線が接近中で、午後からは寒気が一気に入り込んでくるようだ。午前中が勝負だが、山の天気は平野部よりも早く悪化する。

まず気になっていた山麓のセツブンソウを訪ねてみた。先週は雪の中にすっぽりと隠れていて、開花の具合すら観察できなかったが、どうやら予定より少し遅れて咲き出し始めていた。まだまだ開花株は少ないものの、今年最初の花は実に目に新鮮だ。

準備を済ませ、尾根の末端から取り付く。これ以後、撮るべきものがなかったので写真がない。このルートは昨年も歩いているので、コース状況は把握しているつもりだ。昨年はいきなり茨に阻まれたので少し取り付きを変えてみたら、これは正解だったようだ。このルートの欠点は、取り付きから1時間ほどが、ブッシュと岩と急坂との格闘になる点だ。イバラや柑橘系の針が出た木に悩まされる。南天の木が多いのも興味深い。岩に足をかけ、オニシバリを掴んで体を上げていく。少し上がると雪が着いている。どやらこの分だとお目当ての福寿草も雪に隠れているようだ。花見のつもりでこの尾根に取り付いたが、思いと現実は違うようだ。それでも日当たりのよい南面は福寿草が芽を出している。花はあきらめ雪山モードに気持ちを切り替えるしかなさそうだが、たやすく切り替わらない。少し気温がゆるんでいたので、雪の状態はあまりよくない。高度を上げるにつれて積雪量も増してきた。標高700mあたりから本格的なラッセルになってきた。天気も下り坂でこれから先も目標を失いかけてしまう。とりあえずは9合目あたりで登山道に合流することにする。雪と格闘しながらグイグイと高度を上げ、850mあたりまではい上がったところ、ごろごろと雷が鳴り出した。上空に寒気が入ってきたようだ。もはやここまで。突風とあられになり、雨具を着込んで撤退した。

 

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