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2007年8月25-26日 塩見岳(南アルプス)

 

唐松岳・五竜岳(北アルプス)2007年9月1日2日 No.421 隊長、うさぎ
8月31日 自宅(18:30)〜湾岸川越IC〜東海環状〜土岐〜豊科IC〜五竜エスカルプラザ前P(11:00)
9月 1日 五竜エスカルプラザ前P(5:05)〜タクシー〜黒菱平(5:25)〜八方池山荘(6:40)〜八方池(7:45)〜丸山(9:35)〜(10:30)唐松小屋(10:35)〜(10:55)唐松岳山頂2696m(11:05)〜唐松小屋(11:15)〜五竜山荘TS(13:50)
9月 2日 五竜山荘TS(5:15)〜(5:50)五竜岳山頂2814m(6:00)〜(6:55)五竜山荘TS(7:30)〜白岳2541m〜西遠見山(8:50)〜大遠見山(9:15)〜小遠見山〜アルプス平(11:05)〜五竜エスカルプラザ前P(11:15)〜自宅(16:05)
*コースタイムは撮影時間、小休止時間を含みます。

少し夏期休暇が残っていたので、白馬槍温泉につかってから五竜まで縦走しようかなと計画していたが、秋雨前線の停滞で計画を縮小し、今回のコースとなった。このあたりは大変アクセスが良くて、色々なコースが考えられるが、今回は最もスタンダードなコースとなった。前回は五竜を前にして悪天候のために撤退した経緯がある。天気が良いのは土曜のみだったので、先に五竜をと思ったが、八方池に映る白馬三山も捨てがたかったので、前回と同じコースをたどることになった。すでに夏の花が終わり、マツムシソウ、カライトソウ、トウヤクリンドウなど秋の花が勢揃い。 紅葉にはまだ早いこの時期、登山者も少なくて夏の頃の賑わいはなく、ちょっぴり寂しさが感じられました。

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「北安曇野から後ろ立山連峰を眺めると、高さは特別ではないが、山容雄偉、岩稜峻れい、根張りのどっしりとした山が眼につく。これこそ大地から生えたようなガッチリして、ビクとも動かないと言った感じである。これが五竜岳だ。北は大黒の岩峰を経て唐松岳へ続き、南は八峰キレットの瞼によって鹿島槍岳に連なり、昔は後立山縦走中の難関であった。」深田久弥 日本百名山より 引用

【1日目(9月1日)】
 秋雨前線に停滞による悪天候のために、出発が金曜日に夕方になった。アルプスでも最北部に位置しているために、アプローチに時間がかかるのが難点だ。夕方18:30に家を出る。湾岸川越から東海環状に入り快調を走りすぎて、うっかりして土岐JCTを素通りしてしまった。ここで18キロのロス。気を取り直して豊科ICまで走る。ここから1時間ほどで、見覚えるある五竜スキー場のエスカルプラザ前の駐車場に到着する。広々とした駐車場には1台の車が止まっているだけだった。前回来たときは、前夜泊の車もあり、登山の出発点の雰囲気があったが、今回は全くその気配すら感じられなかった。

  
早朝の黒菱平               夜明け

 地元のアルプスタクシーに5時に予約を入れておいた。目覚まし時計で4時40分に目が覚め、準備をしていたら丁度5時になった。タクシーは5分ほど遅刻して到着。八方尾根にはリフトがあるが、始発が8時と遅く、リフトを利用するにしろタクシーでの移動が伴うので、黒菱まで上がってもらい歩くことにする。約20分ほどの黒菱に到着した。駐車地には数台の車があった。登山者の気配は全くなく、どうやら我々が先頭のようだ。
 八方山荘から八方池までは、観光地にあるような遊歩道が続く。気になっていたのは天候だが、時々青空が覗くようになり、予報どおり回復の傾向にあるようだ。盛夏の頃にこのコースを歩いたことがないので、どのような花が見られるかは想像するしかないが、この季節はマツムシソウ、アキノキリンソウ、カライトソウ、ワレモコウの群生が所々で見られる。誰も居ない八方尾根で花を愛でながらのんびりと歩く。よく整備されている遊歩道なので、いつもの登山道とは雰囲気がまるで違う。 黒菱を歩き始めて約2時間で八方池で到着した。前回来たときよりもかなり遅いペースで、30分も余計にかかっている。このコースが2度目であることと、アルプス登山のコース中にあっては平易であることから、山に挑むという気構えが薄れているようだ。


八方尾根を登る


白馬村


白馬三山

 
左:鹿島槍          右:安曇野方面


正面に天狗の頭が近づいてくる

 
第3ケルン


八方池に降りる

 誰も居ない八方池に下りてみる。静かな湖面に白馬三山や天狗の頭、不帰のキレットが映り、どれを主体にもってくるか、悩むところだ。池の周囲を移動して何度もファインダーを覗き、しばらく池で時間を過ごす。


八方池と不帰の瞼


八方池と白馬三山


八方池と天狗の頭

 池の上の第3ケルンを過ぎると、遊歩道も終わり登山道らしくなってくる。ダケカンバ、ナナカマド、ミヤマハンノキなどの樹林がしばらく続き、雪渓の斜面を左に見送ると、ハイマツ帯に入り、いよいよ高山らしくなってくる。丸山まで登り切ると、唐松岳山頂山荘まではあと1時間ほどだ。山荘が近づくと、ガレ場のトラバース道になるが、桟橋やロープなどが設けられ、よく整備されている。


五竜岳


不帰の瞼

 唐松岳山頂小屋は狭い稜線に立てられている小屋だが、3棟からなり規模も大きい。新館の増築中で、小型の重機を使って斜面の土木工事も進められている。近年、登山者は減少の傾向になるが、時代の流れと供に山小屋に求められる価値観が変わり、それに合わせて山小屋も変容を続けなければならないのだろう。

 
左:山頂手前の桟橋         右:唐松岳頂上山荘と唐松岳

 山荘が見えると一気に黒部側の視界が開ける。正面には立山と剱が一望でき、正に後立山である。右手には唐松岳山頂、左手には五竜岳が視界に入り、突然の眺望に戸惑ってしまうほどだ。とりあえずザックを小屋前にデポし、唐松岳山頂に向かう。前回来たときはガスで何も見えず、ガスにけむる標柱だけの証拠写真を撮ったのみだったことを思い起こす。じっとしていると肌寒さを感じるが、風もなく穏やかな天気だ。岩に座りパンを昼食にする。これから先の牛首の岩稜地帯の急降下と、最低鞍部からの登り返しが待っているだけに、気を許しての昼食とはいかない。


唐松岳山頂 標高2696m


唐松岳山頂から白馬方面の縦走路を見る


稜線に立つ唐松小屋(唐松耐岳山頂から)


剱岳


唐松山頂から見る五竜岳

 


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