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2007年7月22日 伊吹山

 

伊吹山 2007年7月22日 No.416 隊長、うさぎ
 〜伊吹山は夏本番、イブキジャコウソウが見頃〜
 3合目(9:20)〜(11:20)昼食休憩、山頂遊歩道周回(13:30)〜3合目(14:30)
残存する梅雨前線のおかげでぱっとしない天気だったが、伊吹山登山にはかえって好都合だった。朝方は2,3合目はガスの中で、6合目あたりからガスが切れだした。山頂は雲海に浮かぶ孤島のようで、観光客の雑踏を除けば高山の雰囲気を味わうことができた。全山を紅色の染めるシモツケソウはまだ早いが、夏の花がそろそろ出そろい始めていた。

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 この週末は北アルプスの針ノ木、蓮華を予定していたが、終盤に粘りをみせる梅雨前線による降雨のために断念した。伊吹山はその代替えにはならないが、夏には花の撮影に行くことにしているので、急遽伊吹山に行き先を変更する。「花の山旅 鈴鹿・伊吹山」の執筆中は、取材と撮影のため毎週伊吹山に通っていたので、個人的には思い入れのある山だ。
 さてこの時期の伊吹山は、花、花、花、・・・人、人、人・・・。登山道はアリの行列のように人が歩き、山頂は観光地の遊歩道になる。この状態がいいのか悪いのかわからないが、これが伊吹山だ。そしてこの時期の課題はなんと言っても暑さ対策だろう。高木の育たない伊吹山では、夏の日差しを遮る物がない。


新しくなって6合目避難小屋

 3合目の駐車地はほぼ満車。2週続きで週末の天気が悪かったので、天候の回復が見込める今日、登山者が逃すはずがない。準備をしてガスの中を歩き始める。視界は10mに満たないぐらいだ。草地が続く登山道なので、日差しをさけることができるガスはありがたい。
 ユウスゲも今年は虫害が少ないようで、よく花をつけているようだが、ガスであってもやはり夕方にならないと花を開かないようだ。3合目でもう少し花を期待したが、まだ夏の花には時期が早いようで、カワラマツバやハクサンフウロが目立つ程度だ。
 ガスが晴れ日差しが戻る前に、できるだけ高度を稼いでおきたいので先を急ぐ。気温はそれほど高くはないが湿度が高く、5合目までに大汗をかいた。ベンチに座り一息入れる。5合目の小屋も営業を始めていて、ご主人が自販機に商品を補充していた。


6合目から見上げる シシウドが満開

 6合目を過ぎるとガスが切れだし、山頂まで見上げることができる。展望がよくなるのはいいが、日差しがきつい。雨傘をさして歩く。シシウドが大きく柄を広げ存在感がある。山の撮影にはいい脇役になる。少しからだが暑さになれてきたので(6月から涼しいところばかり歩いていたので)、少しペースをあげる。アルプス山行なら並の速さだが、伊吹山では速い方でぐんぐんと抜かしていく。7合目を過ぎるとイブキジャコウソウのポイントがある。小さい花だし、一番しんどいところなので、見過ごしてしまう登山者が多いこと。知っている人なら必ず立ち止まり、カメラに納めているようだが。花の盛期は少し過ぎてしまったかなと思っていたら、丁度いい頃合いだった。例年ならシモツケソウの時期に合わせての山行が多いので、イブキジャコウソウの方は少し花期が過ぎているが、少し今年は全体的に花が遅れ気味のようでちょうど見頃だった。


イブキジャコウソウ 8合目手前

8合目を過ぎるとガスがとぎれから、青空が見えだした。斜面一帯をオオバギボウシが埋めている。この花も丁度見頃だ。最後のひと登りで山頂の遊歩道に出る。予想通りシモツケソウにはまだ早い。クガイソウもまだ花が穂が伸びておらず、夏の主役の花は「準備中」といったところか。


オオバギボウシ 9合目手前でやっとガスの切れ間から青空が


雲海


遊歩道のシシウド


シシウド

遊歩道を歩いて山小屋周辺の賑わいの中に入る。暑いときはやはり冷たい物が欲しくなる。アイスクリームを買って食べる。暑い中を2時間かけて登ってきたので、そのご褒美だ。一息ついたところで、ベンチに座り昼食にする。日清の焼きそばとおにぎり1個という、きわめてシンプルなメニューだ。タンクのガソリンがガス欠状態だったが、何とか焼きそばを作ることができた。食後は遊歩道をぐるっと周回して帰路につくことにした。


イブキトラノオ

この時期の花は、イブキトラノオ、コミヤマアザミ、オオバギボウシ、シシウド、オオハナウドが大勢をしめていて、キンバイソウやニッコウキスゲは少数派だ。シモツケソウの穂が少し赤みがかってきているし、夏の後半の主役となるサラシナショウマの穂も出始めている。伊吹山はこれからが本番だろう。周回を終えてひと息入れ、一気に山を降った。


コミヤマアザミ


遊歩道から山頂を見る


イブキトラノオ


遊歩道の展望から登山道を見下ろす


オオバギボウシ


電子国土より引用 http://cyberjapan.jp

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