2007年6月17日 南駒ヶ岳、越百山(南アルプス) |
■南駒ヶ岳2841m、越百山2613m(中央アルプス) 2007年6月17日No.412 隊長 朝の出発をなるべく早くしたいので、前夜の車中泊とした。中央アルプスの岐阜県川のアプローチは、中央高速と国道19号線を利用すると比較的アクセスはいいほうだが、自宅からは片道が180キロ、所要時間は約3時間だ。7時くらいの登り始めなら、早朝出発でもよいが、当日の負担を少しでも軽減するにはやはり前夜泊の方が有利だ。 駐車場は伊奈川ダムの少し上流にあり、林道を詰めるとゲートがありその手前に駐車のスペースが確保されている。前夜の22:30分に到着すると、昨日からの登山者の車を含めると10台ほど駐車してあった。満点の星空を見上げながらシュラフにもぐりこむ。
目覚ましをセットしておいたが、自然と4時過ぎに目がさめる。まずまずしっかりと休むことができたようだ。朝一番で出発する登山者が準備をしていた。なんと、軽トラックの荷台には原付のバイクが載せられている。今回は辛抱のいる林道歩きを少しでも軽減すべく、折畳式の自転車を持ってきたが、さらに上手を行く登山者を見て苦笑する。 ゲートを通過して橋を渡ると左が空木方面、右が越百と南駒方面だ。途中に越百の登山口を見送り、さらに奥に進んでいくと南駒ケ岳の登山口がある。ゲートから約5キロの距離あるので、歩いて1時間はかかるだろう。今回は自転車を持ってきたので、下りになる帰路は威力を発揮するが、のぼりは自転車を押して上がっていくので、不利になることは確かだ。自転車は越百登山口にデポする。最悪、南駒ケ岳だけのピストンになった場合は、越百登山口までは歩いて戻ることになるが、これは仕方がないことだ。ゲートの標高が1150mなので、林道歩きで南駒ケ岳登山口(標高 m)まで、標高差 mを1時間出歩く。途中まで自転車を押し上げていったので、ひと汗流した。 今朝沢の取水施設を左手に見送り山裾を回り込む、橋を渡ると南駒ケ岳の登山口に到着した。一息入れ、いざ出発。上り始めは今朝沢の左岸を進み、シャクナゲの生い茂る陰鬱な急斜面をジグザグに高度を上げていく。残り花が少し付いていたが、この谷のシャクナゲは花つきがあまりよくなかったようだ。これから先、ヒノキ、コメツガ、カラマツのミックスの樹林がしばらく続く。急斜面ののぼりをしのぎ尾根に乗る。これからは終始尾根伝いのコースになり、山頂を目指すことになる。案内の標識は、4合目から始まり順次合数を上げていくわけだが、鈴鹿の山とは勝手が違い、ひとつ上に上がるのにかなりの時間を要する。尾根に乗るとクマザサが現れるが、よく整備されているので歩きやすい。しかし、中央アルプスの一角を担う南駒ケ岳だが、掘割ができるほど歩かれた様子もなく、コース的にはマイナーなコースなのかもしれない。尾根に乗っても展望がなく、樹林の間から御岳や乗鞍が少し除く程度だ。寡黙になりただひたすら高度を稼ぐことに専念する。林床にはバイカオウレン、イワカガミ、イワウチワが咲いていた。鈴鹿の花期に比べると1月ほど遅い。マイズルソウも葉をたく開いていたが、開花までにはまだ少し時間がかかりそう。
しばらく pの尾根を進み、途中からP2411のある北沢尾根にスイッチする。ここまで高度を上げてくると、樹林の層もシラビソが主体になり、明るくなって高山の雰囲気になる。オサバグサが咲き始めていた。バイカオウレンはこのあたりが見頃。ダケカンバが混じるようになると、シラビソの樹高も低くなり展望が利くようになってくる。右手には越百山と鞍部の越百小屋がよく見える。P2591あたりから雪が残っていて、稜線が雪道になっているところがある。高度を上げるにつれて尾根が痩せ、岩場を通過することも多くなる。
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