2007年6月3日 荒島岳 |
■荒島岳(両白山地)2007年6月3日(日)No.411 隊長、うさぎ 「それ以来、この山は時々私の念頭に浮かんだ。しかし私には他に行きたい山が多すぎた。千五百米程度の山へ登るために、わざわざ越前の奥まで出かける余裕はなかった。」(日本百名山、深田久弥 88荒島岳より引用)氏の本音が見え隠れしているようで、大変興味深い。これは私の本音でもあって、今までにも何度となく候補に挙がってきたが、登山口に立つまでには至らなかった。今週の山行も、1 赤兎山、大長山、2 能郷白山、3 荒島岳の順で考えていた。春の花のおさらいをするなら能郷白山、赤兎山かなと思っていたが、能郷白山は昨年歩いている。赤兎はまだ歩いていなかった。ならば赤兎ということになる。実は2週間前にも荒島は候補に挙がっていたが断念している。百名山を総なめにするつもりなどさらさらないが、今回を見送ると次がいつになるかわからないので、ブナに期待を抱き今回の山行となった。 ページ1 ページ2 今回は東海北陸道を利用し白鳥から山越えで九頭竜を下る。ダムの水は満水で湖面には朝霧が漂いいい雰囲気になっていた。道路も所々で工事のために一方通行のところがあるが、信号もなく快適に走って目的地の勝原(カドハラ)スキー場に車をつける。といっても入り口を見落として少し通り過ぎてしまい戻るかたちになた。時刻は7時過ぎだが、駐車場はほぼ満車の状態で、百名山としての人気のほどをうかがい知ることができる。 準備を済ませて登山口に立つ。広々としたゲレンデに付けられた道を歩き始める。スキー場であるのでリフトがつけられていて、そこの終点が登山口になっているようだ。ゲレンデを過ぎるとジグザグの登りになってくる。伊吹山のような花を期待していたが、乾燥地に強いアカツメグサやコオゾリナが咲いている程度で、他に目立った草本は見当たらなかった。小低木はタニウツギの天下で、たわわに淡紅色の花が付けていた。容赦のない日差しが、辛いのぼりに追い討ちをかけ、早く樹林に逃げ込みたい思いに駆られる。
登山口から樹林に入ると急に涼しくなる。登山道脇には笹ユリが花芽を膨らませていた。来週あたりから咲き始めそうだ。エンレイソウやショウジョウバカマ、バイカオウレンはすでに終わっており、特に目立った花はなさそうだ。しばらく登るとすぐにブナ林になる。大きなブナが目立ち、林を駆け抜ける清々しい涼風が心地よい。シャクナゲ平まではブナやミズナラの樹林が続く。登りも階段状の急勾配が何ヶ所かあり、ぐいぐいと高度を稼ぐ感じだ。シャクナゲ平までは一直線の尾根コースだが、鞍部にはサンカヨウの群生が見られる。残念ながら花は終わっていた。樹林帯なので登山道脇で見られる草花は、ユキザサとチゴユリ程度だ。このコースは、足元を見ながら歩くより、ブナ樹林を見上げながら歩くコースだろう。 シャクナゲ平まで登りつき一息入れる。右へ少し歩くと 分で小荒島1186m山頂へ、左へ進むと約1時間で荒島岳1523.4m山頂だ。シャクナゲ平はきっと、シャクナゲが多いのでこの地名があると思うが、シャクナゲが群生しえいるところは見つけることができなかった。 葉と花をよく観察してこなかったので、ミツバツツジとしておこう。トウゴクミツバツツジかユキグニミツバツツジだろうか。 ページ1 ページ2
|
2007年6月3日 Copyright (C) 2007 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |