2007年5月20日 鎌尾根(鈴鹿) |
■鎌尾根(鈴鹿)2007年5月20日 No.408 隊長 ページ1 ページ2 平野部の天気は良かったが、行く道で見上げる鈴鹿の山々は、山頂部に雲がかかっている。西高東低の気圧配置になり、滋賀県側から冷気が山肌を駆け上がり、鈴鹿山脈の稜線で雲を作っているようだ。暖かい季節になったが、この気圧配置になると鈴鹿の山のお天気もすっきりとしない。 準備をして林道を歩き出す。水沢岳から鎌ガ岳を目指す場合、最初は30分の単調な林道歩きが待っている。道端の花を見ながら歩くと、案外時間の立つのも早いものだ。この時期は、カマツカ、ガクウツギ、タニウツギが花盛りだ。それに、鮮度の高い若葉で埋め尽くされた谷は山肌は、紅葉に勝るとも劣らぬほど、見応えがある。春の息吹が、体に染みこんでくるようだ。 約30分で水沢岳登山口に到着した。体も温まり、少しガタが来ている関節も少しはなめらかになってきたようだ。先行している二人組は、入道へ向かったから、それとも私と同じく、鎌を目指すのだろうか。この登山口は木が林道に多き被さっていて暗い雰囲気があり、道標も施設のもので見落としてしまうほどだったが、立派な道標が設置されていた。 谷筋のこのコースは最初の内は薄暗くて陰気な感じがするが、30分ほど我慢して登ると水沢峠に至る。峠手前の水のしたたる岩壁は、季節を違えると、ダイモンジオソウやイワタバコが見られるところだ。水の補給はここでしておく。夏でも涼しくて気持ちいいが、足下から這い上がるヤマヒルには中止が必要だ。この日は気温が低く、奴らは出てこなかったが、気になったので足下を確認した。 峠まで来ると風がびゅんびゅんと吹き抜けている。5月とはいえ、西高東低の気圧配置がもたらす冷気は、この季節の者とは思えない。暖まった体が急に冷えていき、指先がかじかんできた。通い慣れている山なので、いつも何か小物を忘れるが、今回は手袋を忘れてきた、冬場なら絶対の忘れることがないが、不覚だった。雨粒も当たってきたので、防風を兼ねてカッパを着用する。まさか今日、カッパを使うとは思わなかった。シロヤシオがたくさん落花している。今年は花付きはいいようだが、峠付近の標高866m付近では、すでに花の時期が過ぎていた。 稜線にはイワカガミが花の見頃となっている。先行していた二人組には峠の手前で休憩中に追い越したが、稜線でカッパ着用時に追い越された。夏場なら汗を吹き出しながら登る稜線も、登っても体が温まらないほどだ。30分ほどで水沢岳に到着した。地形図ではこの山は、宮越岳となっている。 シロヤシオは高度が上がり、900m〜1000m付近で花が見頃となっていた。木によって花付きに村があるが、今年の花付きはいいようである。何枚か撮影をしたが、風が強くてぶれたものが多かった。水沢岳木北側のガレ場からの遠景に期待していたが、残念ながらガスで何も見えない。 鈴鹿山脈で水分を絞った冷気が平野部を包んでいるようなので、透明度が高く遠望がきく。伊勢湾に浮かぶ貨物船やセントレアがよく見える。稜線のシロヤシオもよく花をつけている。いいのを見つけて撮るが、曇り空ではどうもパッとしない。 ページ1 ページ2
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