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2007年5月12、13日 藤原岳、御池岳(鈴鹿)

 

御池岳、藤原岳(鈴鹿)2007年5月12、13日No.407
参加者:いわなっちくん、いわなっちくんの奥様、とっちゃん、じんじんさん、りんちゃん、なっきさんが見送り、隊長

5月12日
大貝戸(9:00)−5合目(9:50)−バリエーション−(11:30)9合目(11:45)−(12:10)昼食・東の三角点−(13:45)頂上小屋−天狗岩分岐(14:15)−(16:00)真の谷テント泊
5月13日
真の谷(6:55)−秘密の花園−(9:45)東のボタンブチ−御池周遊(10:25)−(10:55)真の谷・撤収(11:15)−(11:45)白船峠(12:00)−(12:50)昼食・天狗岩分岐手前コル(13:25)−(14:00)頂上小屋(14:05)−8合目(14:40)−(15:45)登山口

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 昨年は雨天のためにやむなく中止となったが、今年は岩なっちくんのお祝いも兼ねて、春の花見山行となった。今回初参加のタニチューさん (いわなっち2号)を含めて、6名の参加となり、諸事情によりテント 泊はrinちゃん、じんじんさん、隊長の3名となった。
 コースについては、コグルミ谷からの入山が最も安易な方法で、山中 ののんびりとした時間をたっぷり取るには、都合のいいコースになるが 、やはり物足りなさは否めない。今回はこのコースはエスケープに使う として、今回は藤原からの縦走コースを選択した。一般登山道だけでは 若干物足りなさを感じるので、バリエーションを入れることにした。ま た3名が日帰りになるので、真の谷から分かれて片栗峠からコグルミ谷 に下りて帰路につくことになった。

 とっちゃんの車をコグルミ谷の登山口にデポし、隊長の車でtochan を拾って、集合場所の大貝戸登山口に8時半に到着した。今回参加の6 名のほかに、佐渡帰りのなっきーさんがホフマンさんとともに見送りに 着てくれた。本日は、コグルミ谷周辺を少し散策するようだ。晴天に恵まれ第1日目はさい先の良いスタートとなった。眩しいほどの新緑の前線が山腹を駆け上がり、もうすぐに山頂まで届きそうだ。福寿草の花が咲く頃に見せた藤原の賑わいも、連休を過ぎて落ち着きを見せ始め、いつもは満車になる時間帯ではあるが、新しくできた休憩小屋の前に駐車することができた。


山麓から見る藤原岳。緑の等高線がもうすぐ山頂まで駆け上がりそうだ

 テント組は荷が重いので、肩に掛かる加重を確かめながら歩き始める。日差しはきついが、木陰にはいると涼しい。夏にアルプスにいるような皮膚感覚だ。2合目まで歩くと、体の芯から熱が放出し始める。体温調節のために小休止。3合目でもまた体温調節。ひと汗流してやっとエンジンがかかったので、4合目はパスして5合目まで上がり、またまた小休止。休憩が多すぎると思うが、本日は長丁場なので、これくらいのスローペースでいいだろう。


5合目でちょいと休憩。

 途中からバリエーションにコースをスイッチする。尾根に這い上がるのが大変だったが、尾根芯に乗ればそれほど厳しいコースでもない。芽吹いたばかりのシロモジの若葉が、日の光を透かしてきれいだ。足下にはセリバヤマグキソウ、ラショウモンカズラ、ニリンソウ、イチリンソウがそれぞれ特徴のある花を咲かせていた。その都度足を止めて、デジカメの液晶画面をのぞき込むので、なかなか前進できない。


シロモジの新緑が眩しいぞ


セリバヤマブキソウ

同じクサノオ属だが、葉の違いでヤマブキソウがある。こちらは三重県のレッドデータブックでは、絶滅危惧類になっている。しかし、数からいくとこの山域では、セリバヤマブキソウの方が少ないと思う。山野の林内を好むので、藤原岳や御池岳では中腹でよく見られる。絶滅器具類にはなっていないが、ラショウモンカズラもそれほど多くはない。ヤマブキソウと個体数を比べるのはあまり意味がないが、ヤマブキソウよりは遙かに少ないと思われる。


ラショウモンカズラが群れてました。

イチリンソウも丁度見頃だ。ニリンソウと比べると花が大きいので遠くからでもよく目につく。イチリンソウ属には、イチリンソウ、ニリンソウ、キクザキイチゲ、ヒメイチゲ、アズマイチゲなどがあるが、その中でも一番花が大きい。図鑑を見ると花弁状のガク片は5〜6となっているが。4つのものも見られる。花を見つけるごとに何枚か確かめるのも面白い。

 花が咲き終わったヒロハノアマナが、重たげな液果を横たえている。このか細い茎では、支えきれずに横に寝てしまうのも当然だろう。


イチリンソウが全開


遅咲きのヒトリシズカ


イチリンソウ

ニリンソウも花盛りで、踏みつけずに歩くのに苦労するくらいだ。潅木を避けながらの急登だが、花を探しながら歩いていると、何時の間にか9合目に合流していた。9合目からは谷筋のコースにスイッチする。現在の登山道は尾根を縫うように付けられているが、国土地理院の地形図を見ると、この谷筋のコースが記されている。ほとんど現在は使われていないようで、潅木が道を塞いだり、谷が荒れたりしているが、また違った趣があっていいだろう。途中に小さな地蔵が祭られていた。昭和40年?と刻まれている。何らかの事故があったのか、それでコースが尾根のコースに変わったのか、記録がなく推測のみの話だが。


9号目があと少し


9号目のニリンソウ


9号目のニリンソウ

 避難小屋の賑わいが谷まで聞こえてくる。われわれは対岸のピークへあがり、ちょうど昼になったので、食事休憩をすることにした。若葉前線もまだ山頂には達しておらず、露出した石灰岩の点在する明るい樹林でのひとときは、そこに居るだけで山の良さが実感できる。
昼食もそこそこに、山頂部を散策し東端で展望を楽しんだ。


山頂のニリンソウ


お昼休みの場所です。いい感じ!


ちょっと違う角度から眺める藤原展望丘


東のピークからの展望

藤原の避難小屋も3月下旬のような賑わいはないが、小屋周辺が無人となることはないだろう。われわれは小屋を素通りして、県境の縦走路を西に向かう。食事の後ということもあり、重い荷物を担いでいつも以上の負荷を足にかけたので、足が重くなってきている。登山道脇はニリンソウの花盛りだ。片栗の葉はよく見かけるが、すでに花を終えたようだ。もう少し緑が濃くなるといいが、それほど待たなくても山頂付近は緑に覆われるだろう。


縦走路をえんやこら


緑のグラデーションの始まり。右が展望丘

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