最新情報  レポート  登山  バリエーション  ブログ  プロフィール

2007年2月24日 藤原岳 鈴鹿

 

藤原岳(鈴鹿)2007年2月24日 No.395 隊長
観光登山駐車場(8:35)〜坂本谷右岸尾根〜P597〜坂本谷左俣左岸尾根〜県境稜線(12:50)〜避難小屋〜8合目〜聖宝寺道〜観光登山駐車場(14:50) *バリエーションコースにつき、個人責任でお願いします。

坂本谷右俣右岸尾根は過去に登ったことがある。今回は左俣を探ってみたかったので、落石の多い谷は避けて尾根を選びながら県境稜線を目指した。もちろんフクジュソウがお目当てであるが、本ページでは場所を明記しないことにする。

今年は暖冬のために、特に花は2週間ほど前倒しになっている。季節感のずれに戸惑っているのは、花の方かもしれない。「スプリング・エフェメラル」の雑誌の見出しが気になるのもこの季節で、夏のアルプスの花よりも、早春に咲く花の方がうれしく思う。そんなわけで今年も、2週間前倒しの花見山行が始まった。

観光登山駐車場に車を駐める。花のシーズンが始まったので、駐車場も車が多いかなと思っていたが、以外にも駐まっていた車は2台だった。花が咲き出したのに、みんなどうしたの?人は少ない方がいいので、そっとしておこう。車を置いて山麓をぶらぶらと歩く。もう少し季節が進むと、道端にはミヤマカタバミ、キケマンなどが見られるが、まだまだ2月なのでもうすこし季節が早いようだ。坂本谷周辺も砂防工事で随分と様変わりしている。土手にはセツブンソウがたくさんあったが、もう随分と少なくなっている。だけどよく探してみると何株かは見つけることができる。群れて咲くセツブンソウも、あっと驚かされるが、ひっそりと一輪咲いているのも趣があっていい。


山麓のセツブンソウ

さてどこから取り付くか、地形図を見る。昨夜、鉛筆でなぞった跡をもう一度確認する。どこから取り付いても傾斜は変わらない。植林か二次林かの選択になる。手入れのされていない植林の斜面は歩きにくいし薄暗い雰囲気はいやだが、このあたりは道路からのぞき込む限り、ある程度は手入れされているようだ。初めてのルートなので、いろいろと策が頭を巡るが、こういうときはやはりストレート勝負だ。まずは坂本谷右岸尾根の末端から取り付く。地形図通り、いきなり雑木林のざらついた斜面の急登が始まる。一気に200m高度を稼ぐ。ここから尾根が2本になるがそのまま東側の尾根を進む。さすがに目印のテープはない。標高450mあたりから傾斜が緩やかになり歩きやすくなった。尾根の東側は植林帯になっていて、尾根芯には作業道らしきものがあるが、ほとんど歩かれていないようだ。「白石」と書かれた石柱が目につく。たぶん鉱山関係の境界か何かの印だろう。緩やかに標高差150mを稼ぐと、P597あたりに出た。地形図を広げると南側の谷筋が、聖宝寺道になっているのがわかる。このまま尾根を進むと登山道と合流するので、これを避けて、谷を渡りトラバース気味に高度を上げ、県境稜線から降りてきている尾根に乗る。相変わらず傾斜はきついが、比較的足場はしっかりとしている。ただ落石には要注意だ。鹿の鳴き声が聞こえたと思ったら、がたんがたんと石が落ちてきた。ここから稜線までが大変だ。地形図を広げる。標高差は約450mある。足場がしっかりとしていれば、1時間ほどで登れると思うが、木の根や石に掴まりながらだとそうも行かない。念のためにザックには、ハーネスとザイルがなどが入っているが、出番はなさそうだ。寡黙になりぐいぐいと高度を上げていく。背後を降り向くと高度感がある。この尾根は上に行くほど傾斜が徐々に緩くなってきている。昨日の前線通過で気温が下がったようで、土が凍てついているので滑らないので助かる。

標高900mを過ぎるとまだ雪が残っている。風を避け、日だまりで昼食にする。また箸を忘れた。今回も野菜と餅を入れらラーメンだ。この季節は暖かいものに限る。


坂本谷左俣左岸尾根上部


坂本谷左俣左岸尾根上部で昼食

昼食後、ひとのぼりで県境稜線に出た。ちょうど天狗岩へ向かうときの、丘のピークあたりだった。やっとここで登山道と合流した。風は冷たいが、穏やかな日和だ。日だまりで福寿草が咲き始めていた。


藤原岳展望丘


県境稜線の日だまりに咲くフクジュソウ


ミヤマカタバミ


スハマソウ

 

2007年2月24日 Copyright (C) 2007 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home