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2006年12月30日 藤原岳、寒波がどっさりと雪を置いていった(鈴鹿)

 

藤原岳(鈴鹿)2006年12月30日 No.389 隊長、うさぎ

大貝戸登山口(8:20)〜8合目(10:20)〜避難小屋(11:20)〜(12:00)藤原岳山頂(12:15)〜(12:40)避難小屋(13:20?)〜大貝戸登山口(14:40)

12月に入ってからというもの、時間のやり繰りがつかずに山から遠ざかっていた。昨年は12月に入ると例年にない積雪があり、冬山を十分に楽しめたが、今年は昨年とは様子が違い、暖かい毎日が続いていた。忙しさに山への思いも薄れがちだったが、なにより積雪のない冬山はあまり触手がのびなかったのも事実。やっと休みが取れたと同時に寒波襲来とは、まことに幸運なり。


雪を抱いた鈴鹿に峰が朝焼けに染まる


足早に雲が流れ、粉雪が風に舞う藤原

8時過ぎの大貝戸の登山口の駐車場は、積雪が15センチほどだった。大雪をもたらした寒波だったが、それほど気温が下がらなかったようで、路面は完全には凍結していなかった。すでに1台登山者の車が到着していて、単独男性のひとが出発するところだった。ということは本日は2番手を行くことになる。ふんわりとつもったドカ雪に、8合目以上で難渋することになりそうな予感がした。


雪の上にイロハモミジ、今年は長く紅葉が見られた

ひと月ほど山から遠ざかっていたので、足が軽いかどうか、体調面の間隔がつかめない。ジョギングは毎日続けているが、登山に使う筋肉はジョギングのものとは違うようだ。遅くまで残ったイロハモミジが昨夜の風雪で飛ばされ新雪の上に散らばっている。何気ない光景だが、ふと目にとまってシャッターを切った。
登りはじめから重数センチの積雪があり、最初から雪山らしい。2、3合目と快調に進む。前回の八ヶ岳山行で使用した、冬山用のアウターだったので、すぐに体がポカポカとしてきた。ゴアのレインウエアのほぼ2倍の値段がしたが、透湿性の優れているようで、あまり汗ばまない。冬山においては、保温効果もさることながら、アンダーが汗で濡れないことのほうが重要なのだろう。4合目で小休止し、レイヤーを調整する。


ウサギに耳、に見えませんか

8合目で50センチほどの積雪になっていた。道やら先発した単独男性は、9合目で引き返してきたようだ。後続の男性単独の人と男性二人組が9合目から上をラッセルしているようだ。足早に流れる雪雲の間隙から、ときおり日差しが漏れてくる。徐々に天候が回復しているようなので、山頂からの展望も少しは期待できそうだ。8合目からは本格的なラッセルが始まった。先発の3人がトレースしてくれているので、積雪は膝を超すところまで来ているが、スノーシューを使うまでもない。寡黙になり山頂を目指す。


積雪量はどうでしょうか?


9合目にひと休み、急登りに備える

9合目を過ぎ一段と積雪が増してきた。ふんわりとした雪に足を取られながら、3時間ほどかかって避難小屋に到着した。昼には少し早いので山頂を往復することにする。小屋に荷物を置いて、スノーシューを装着し、山頂を目指す。スノーシューのない男性が果敢に山頂をアタックしている。この間は積雪が腰近くまであり、スノーシューがないとかなりきつそうだ。ドカ雪のために全く締まりがなく、スノーシューをはいていても、かなり沈んでしまうが、かなりの効果がある。山頂手前で先発の男性に追いつく。


さー、もうちょっとで避難小屋だ

久しぶりに藤原岳の山頂に立つ。春の花の季節は山頂など眼中にない。年に何度か通っている山だが、山頂を踏むのは冬季限定のようで、昨年は大雪のために避難小屋から引き返している。従って、久しぶりという表現がはまっているようだ。


藤原岳山頂1140m

残念ながら風雪のために展望はすっきりとしない。雪雲の間隙から漏れているがスポットライトのように雪原を照らし、足早に駆け抜けていく。そのタイミングに合わせてファインダーを覗きシャッターを切る。刻一刻と変化する雪原を見ていると飽きない。うさぎが避難小屋で待っているので、早々に山頂を跡にする。


土倉、御池


天狗岩


山頂(展望丘)からズームで見る避難小屋

小屋に帰ると数人の登山者で賑わっていた。早速、お餅入りの「ほうとう」を作り暖まる。積雪期は、この小屋のありがたさがよくわかる。


昼になると青空が広がり始める


テーブルランドのようだ、雪がしまったら歩いてみよう

 

2006年12月30日 Copyright (C) 2006 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home