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2006年10月15日 加賀白山

 

加賀白山 2006年10月15日 No.384 隊長

大白川登山口1260m(5:55)〜大倉山避難小屋()〜室堂(9:13)〜(10:05)御前峰2707m(10:48)〜池めぐり〜(12:15)室堂(12:30)〜大倉山避難小屋2038m(13:45)〜大白川登山口(15:10)〜自宅(19:00) *累積標高差1700m 歩行距離約16km *コースタイムは小休止と撮影時間を含む

今年の白山山行は3回目となる。毎年南竜でのテント泊し、のんびりと歩くのが好きだが、今年は自由になる時間が少なく、白山は日帰りの山となってしまっている。もう少しゆとりをもって歩きたい山なのに、残念なことだ。しかし3度目にしてようやく、好天に恵まれた。紅葉もちょうど見頃となり、念願がかなえられた山行となった。

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土曜日は午後から仕事があったので、出発は夕方になった。近くのスーパーで食材を買い出し東名阪に乗る。食材をあれやこれやと物色するのも登山の楽しみにひとつ。スムーズに名古屋高速、名神高速、東海北陸道と乗り継ぎ約2時間で荘川ICを降りる。御母衣子に沿って車を走らせ平瀬から大白川公園線に入る。今年は災害等で通行止めやら通行規制があったが、今のところ復旧しているようで、21時前に大白川温泉の平瀬道登山口に到着した。好天に恵まれ駐車の混雑が心配されたが、意外とがらんとしてる駐車場に拍子抜けしてしまった。適当な場所に駐車して、後部貨物室に布団を敷いて休む準備は万端。途中のPAでかけそばを食べてきたが、まだ少し物足りないので、届いたばかりの山と渓谷の11月号をぺらぺらめくりながら、焼酎の水割りをちびりちびりとやる。iPodで音楽を聴いているうちに寝込んでしまったようだ。


大白川 平瀬道登山口

5時に携帯の目覚ましをかけておいたが、どうもマナーモードになったいたようで、気がつくと5時半になっていた。またまた寝過ごしてしまった。仕事ではないので、それほどあせることもないが、出遅れた感は否めない。朝食のサンドイッチをザックにつめて、とにかく歩き出すことにする。それでも時間は6時前になっていた。天気がいいと足も軽やかだ。団体さんを追い越してまずは大倉山(標高2038m)を目指す。

日の出と共にブナ林が黄金色に輝きだした。この平瀬道は出発地点の標高が1280mなので、ちょうどブナの生育環境と合致している。従って登山道を入るとすでにブナ林から始まる。何度も立ち止まってはブナの大木を見上げ、なかなか先に進まない。今年は熊の目撃が多くなっているらしいので、用心のために鈴を鳴らしながら歩く。


黄金色に輝くブナの黄葉

大倉尾根をジグザグに高度を上げていく。最近は少しハードな山行が続いていたので、足に若干疲労が残っているようで、ペースはそれほど芳しくない。しかしひと汗かいて体が温まってくると、足の方も文句を言わずに上がるようになってきた。逆光気味の雲海が白く輝き、その向こうに北アルプスの全山と、乗鞍、御岳のシルエットが浮かび上がっている。こんな雄大な景観を見ていると、登りの苦しみや世間のしがらみなど、何もかもが吹っ飛んでしまう。「山へ来て良かった」と実感するひと時である。


北アルプス 槍と穂高連峰

何度も雲海を振り返りながら登っているうちに、緩やかな尾根道になり、両斜面のダケカンバの黄葉が目につきだす。先週の嵐で少し葉が落ちているようだが、丁度見頃を迎えているようだ。西に見える(石川、岐阜)県境稜線のアルプス展望コースの斜面のダケカンバが朝の斜光でコントラストを増し、谷の複雑な造形に目を引かれる。


正面は(石川、岐阜)県境稜線のアルプス展望コース


雲海に浮かぶ槍・穂高と乗鞍


色づくナナカマドとダケカンバ

ウラジロナナカマドの赤色、ダケカンバの黄色、ササの緑色、空の青色、このコントラストがすばらしい。2年続けて三の峰と別山方面をねらい、天候にも恵まれなかったこともあったが、こと紅葉に関しては、軍配はこの平瀬道に上がるのではないだろうか。


御前峰と剣ガ峰

大倉山の手前で御前峰と剣ガ峰への展望がぐっと開けてくる。大小カングラ雪渓のある、大白水谷、転法輪谷の斜面にダケカンバやウラジロナナカマドの紅葉のすばらしい。レンズを取り替えて、何度もシャッターを切る。


白水湖へ流れ込む地獄谷上部のゾロ谷

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