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2006年8月26日 伊吹山

 

2006年8月26日(土) 伊吹山 No.375 隊長
  2合目(10:30)〜山頂(12:35)〜昼食休憩〜散策路を周回〜9合目(14:55)〜2合目(16:20)

 今年は伊吹山の夏の花の最盛期を逃してしまった。夏には一度は覗いておかないと落ち着かないので、サラシナショウマの時期に会わせて、通常ルートを歩いてきた。お目当てのサラシナショウマは全開とまではいかないが、それでも7分程度が白い花をつけていた。青空のキャンバスがあれば申し分なかったが、気圧の谷ができているようで曇り空だった。

 目覚ましの音で5時に目が覚めるが、どうやら雨が降っているようなので、もうすこし寝ようと思ったのが間違いのもと。この時期の伊吹は、早寝、早起き、朝ご飯が鉄則である。朝ご飯は抜いてもいいが、早朝に出発しないと、太陽にがんがんに照らされ、草付きの斜面歩きは過酷である。出鼻を自分でくじいてしまったので、あとは開き直ればいい。ならばゆっくりと朝食を済ませ、家を出たのは8時を過ぎていた。2合目まで車で上がり歩き始めたのは10時30分ころだったか。おもむろに雨傘を取り出す。日陰がないなら自分で作ればいい。どこを見ても笠をさして歩いている登山者などいない。(帰りにひとりだけ出会った。妙に親近感を覚えた)


ガガイモ


ススキ

明日は、「かっとび伊吹」が行われるみたいで、係の人たちがルートを造っている。なんでも、麓から山麓まで走って上がる大会があるそうだ。インターネットで記録を調べてみる。1合目から山頂まで最速で59分だそうだ。ちなみに、一般的なコースタイムは3時間30分だ。私は2合目から荷物8キロくらいを持って山頂まで約2時間5分(撮影と休憩が含まれる)かかった。それぞれ登山の目的が違うので、比べても意味があるとは思わないが、どれだけがんばっても1時間を切って登ることはできないだろう。

今日は山頂のサラシナショウマがメインなので、足下に咲く夏の花の咲き残りや秋の花には触手が向かず、しゃがみこんでまで撮影することもなく、ひたすら山頂を目指す。3合目まで来るとミツバフウロ、ゲンノショウコ、キンミズヒキなど秋の花が主役になっていた。


サラシナショウマ


サラシナショウマ

 5合目で一休みする。ガスで遮られることもなく、9合目付近が見えている。登山道を見てみると断続的に登山者が列が続いている。こんなに暑いのに登山者の多さには驚かされる。山と渓谷の9月号で伊吹山をちょこっと紹介したが、それによって登山者が増えたとは思えない。やはり伊吹山は人気の山岳だ。
 7、8月と高山歩きが続いていたので、この暑さに慣れるには少し時間が必要だ。大汗をかいて5合目で一休みしたら、少しからだがなじんできたたようだ。ススキの穂が風に揺れていた。


コイブキアザミ

 汗を流して少し体が軽くなってきたので、一気に山頂を目指す。20人ほど抜き去り9合目に立ったが、オーバーペースがたたり一気にスローダウン。ちんたら歩いて山頂で昼休み。山頂付近はドライブウェイで乗り込んだ観光客で溢れていた。鈴鹿の御在所もそうだが、涼しい顔をして歩いている観光客を見ていると、登山の趣をそがれる思いがしたが、最近は慣れてきたのでそれほど違和感を感じなくなった。大切なのは登山という行為に対する充実感だろう。先ほどの「かっとび伊吹」と同じで、それぞれの目的にあった楽しみ方があるのだろう。
  本日のメニューは、コンビニで仕入れた「いなり3個」と「どんべー」だ。実に質素だが、最近のお気に入りのメニューだ。お湯を入れ、いなりをほおばりながら5分ほど待たせてもらう。キツネの歯ごたえが絶妙だ。麺も腰があってしっかりとしている。キツネと麺がなくなるとちょっと寂しくなるが、だし汁を一気に飲み干す。


タムラソウ

昼食をとっているうちに少しガスが出てきた。風があってさわやかなのはいいが、サラシナショウマにはやはり青空が似合う。早速、東回りのコースをたどりサラシナショウマの群生地へ。何人かのカメラマンが撮影に興じている。我も仲間に入りファインダーを覗く、青空があればもっと構図が工夫できるのだが、ガスは晴れてもなかなか青空が覗く気配がない。花の付きは6分程度だろうか。日当たりの加減でむらがある、ベストシーズンにはまだ少し早いようだ。


アカソ

アカソとタムラソウが見頃になっている。見事なサラシナショウマの群生を見ているとどうしても見劣りしてしまうので、撮影にもあまり気が入らない。ハクサンフウロも見かけなくなり、変わってミツバフウロが幅をきかせている。ぐるっと周回し山上の駐車場の手前ではいつものマルバダケブキが待っていてくれた。こちらも満開だ。ちょっとくたびれ気味のアサギマダラが隣のサワヒヨドリにとまってくれた。心憎い演出だ。駐車場に降りると程なくして雨が降り出した。傘は便利な道具であることを、改めて認識させられた。西コースを周回して9合目に戻り、2合目をめざして一気に下った。


タムラソウ


ミツバフウロ


イブキトリカブト


マルバダケブキ


サワヒヨドリとアサギマダラ



オオハナウド


ツリガネニンジン


コオニユリ


クサボタン よく見るとユニークな花ですね


7合目から登山道を俯瞰


カワラナデシコ


クサボタン


ハギの花が咲き出しました。もう秋ですね、伊吹山3合目にて

 

2006年8月26日