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2006年2月25日 入道ケ岳(鈴鹿)

 

2006年2月25日 入道ケ岳(鈴鹿)No.356 隊長

 雪溶けて 春の気配の 井戸谷を 急いで登る 入道ケ岳

井戸谷登山口(13:50)〜避難小屋〜井戸谷右岸尾根〜(15:40)山頂(16:10)〜二本松尾根〜駐車場(17:00)

午前中が仕事だったので、午後の時間を有効に使ったみた。といっても与えられた行動時間は3時間ほどだ。こんな時のために、のんびりと歩いても3時間ほどで山頂を往復できる入道ケ岳の存在は有り難い。井戸谷で山頂までと思ったが、それでは芸がないので途中からコースを外れて、右岸尾根に乗ってみた。山頂の手前でアセビのジャングルに突入し少しばかり難儀したが、誰もいない山頂を独占できた。今回はバリエーションをねらったわけではなく、別に目的があったわけだが、果たせず。

椿神社横の駐車場を素通りして堰堤の上の駐車場に入る。皆さんご存じのように、駐車場といっても河原の駐車スペースといった方がいいだろう。マイカー登山の場合は駐車場が気になるところだが、入道の場合はどのルートからもマイカーによるアプローチはいい方だろう。すでに何台かの車が停まっていた。ここからだと山頂を往復しても3時間もあればおつりが来るので、登山の装備などいらないと思うが、いつものスタイルを変えるつもりはない。必要なものだけに絞り、軽快に歩くのが山歩きの基本であろうが、夏のテント山行をにらんだトレーニングの意味合いもあるので、必然的にザックが重くなってしまう。

滝
井戸谷の二段の滝

緊張感がないのか、井戸谷のつもり歩き出したが、間違って二本松の方に歩き出してしまった。初歩的なミスにあきれる。林道の終点から谷を渡り返し、薄暗い植林帯に入る。急登でぐいぐいと高度を上げていくと親子連れが降りてきた。この時間から登る人はほとんどいないだろうから、不思議そうな顔でこちらを見ていた。石神のある緩やかな植林の道を過ぎると井戸谷に入る。二段の滝が美しい。花も少ないこの時期は、絶好の被写体になる。春の花はまだかと足下を見ながら谷を登っていくと、ヤマネコノメソウの花芽が出始めていた。トリカブトも葉を出していて、春の花の準備が整いつつある。

ヤマネコノメソウイ
ヤマネコノメソウ

避難小屋を過ぎると谷筋には雪が残っていた。小さな子を連れた親子が休んでいた。どうやら小さな子を背負って降りるようだ。このまま谷を詰めていけば30分ほどで山頂に出るが、これではあまりにも素っ気ないので、右岸の尾根に乗ることにする。ただ、この尾根は西側の半分は崩壊しているので、注意が必要であることが地形図から読み取れる。ちょっとしたバリエーションに入ると、少しばかり冒険心が刺激されて登高意欲が増してくるのは、まるで子供のように単純だ。

井戸谷右岸尾根の標石

尾根によじ登ってみると標石があった。「何とか界」とかかれている。獣道がたくさんあり、片側が崩壊しているので、ほかに撮る道がなくきっと動物たちもよく利用するのだろう。この尾根はアセビが多いので歩きにくい。もともとこの山はアセビが多いので、登山道をはずすと難儀することになる。案の定、上部でアセビのジャングルに突入してしまった。腰をかがめて歩くのはつらい。左から迫ってくる二本松尾根と合流すると間もなく山頂だ。

山頂から鎌ケ岳

時間が遅いのでもう誰もいない。お天気は下り坂のようで、雲が低くなってきているが、かろうじて伊勢湾が見渡せるくらいの視界はある。ジェットエンジンの轟音が近づいてきたかと思うと、突然雲の中からジェット機の機体が飛び出してきた。南風をうけてこれから着陸するのだろう。何年か前にこの鳥居の上にオオタカがとまっていたことを思い出した。あまりにも大きかったので印象に残っている。

鳥居

お昼はすませてきたのでおなかはすいてこない。風を避け、西側に腰を下ろす。お茶を飲みながら、鎌尾根の稜線を目で追ってみる。今年はシャクナゲやシロヤシオの花のつきはどうだろうか、連休あたりに歩いてみたいなと思いめぐらす。しばらくすると体が冷えてきたので山頂を後にした。

鎌ケ岳
鎌ケ岳

夕暮れ
幾重にも重なる山々

 

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