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2005_07_24,25 加賀白山

 

国見岳、御在所岳、鎌ガ岳(鈴鹿)2005年9月11日 No.340 隊長

 夏過ぎて ガレ場を登り 国見岳 目指すピークは これから先だ

蒼滝下の駐車場(8:30)ー(9:20)藤内小屋(9:35)ー(10:00)不動(10:15)ー(11:25)国見岳1170m(11:40)ー(12:15)カモシカセンター前(12:25)ー武平峠(13:15)ー(14:05)鎌ガ岳1162m(14:40)ー犬星の滝(15:35)ー蒼滝下の駐車場(16:50) 御在所岳はピークを踏んでいない

距離13km、累積標高差約1300m、今回はちょっと山の見方を変えてみた。週末のアルプスに向けたトレーニングの観点から見るとこうなる。結果としては3つの山に登ったことになる。まだまだ距離や標高、荷物の量など足りないが、今週やっておかなければ3週間開くことになり、いきなりアルプス縦走はきつい。たっぷりと汗を流し、いい訓練になった。

駐車場に到着し、外に出るとむっとする。どうも湿度は100パーセントに近いらしい。多少気温が高くても湿度が低いと登りやすいが、今日は厳しい条件になりそうだ。駐車場は2,3台とまっているだけで、閑散として寂しそうだ。アルプスの登山口などは駐車の心配をしなければならない。御在所は鈴鹿では人気の山岳だが、スカイラインからの登山者が殆どのようだ。花とか岩場とかを楽しむのならそれでいいだろう。しかし今回はちょっと目的が違う。距離を歩くことが目的で、スカイラインから出発すると意味がない。ちなみに、折立ー黒部五郎のテン場は、歩行距離18キロ、累積標高差1900m、荷物は18キロ。ただ気温が低く、今日のようにスタミナは消費されないだろう。話がそれたので、元に戻す。

藤内小屋が近づくとワイワイ!ガヤガヤ!と賑やかな声が聞こえてくる。写真が展示されていて、なにやらイベントをやっているようだ。ひめつつじアートクラブ青空作品展! どこかで聞いたことあるな。そういえば昨年、空木岳で出会ったIさんから紹介された。http://www.medias.ne.jp/~shibayan/ 静からに始まった山歩きだが、ここに来てアルプスの山小屋の様な賑わいに、しばらくベンチに座り、いつもと違う雰囲気に浸る。しかし今日は長丁場なので、のんびりともしていられない。高湿度のヒートアップした体が少しクールダウンしたので歩き始める。


藤内小屋 なにやらイベントをしていた

 ここからは国見へ向かう登山者は少なくなる。尾根コースにしようかなと思ったが、岳不動をしばらく見てなかったので、渓流に沿ったコースを選ぶ。しばらくぶりなのでコースの細かいところが思い出せないが、沢の様子が違っている。これも自然の摂理だろうから、荒れているという表現は適切でないかもしれないが、水と土砂のすさまじい威力の痕跡に驚くばかり。基本的には沢コースなので迷いはしないが、ルート選びを楽しみながら国見を目指す。岳不動でひと休み。ひと組のご夫婦と、単独男性と話をする。山に来て山の話をするのは、どこでも同じこと。もう少し速いペースで歩くつもりで来たが、これだけ湿度が高いと休憩の時間が長くなる。それに長丁場なので、本能的に体力を温存しているようだ。さてここからが急登が始まる。
  以前から荒れた谷であったが、今回は様子が違っていて、ルートがはっきりとしない。浮き石が多く危険だ。谷が二つに分かれている、どっちだったか分からない。全く様子が違っている。左のルートを登ることにする。とにかく浮き石が多い。あとにご夫婦が続いているで、落石しないように慎重に登る。下の方で「ドカーーン」と大きな落石の音がした。やはりこの谷は危険だ。国見へは、尾根直登コースがあるので、そちらを利用した方がいいだろう。
  どうも様子がおかしい。脆い花崗岩帯に入り、三点支持が難しくなってきた。これ以上は無理だと判断、左の谷が正解だったようだ。単独男性の登山者は戻るようだ。後に続いているご夫婦もここで引き返すようだ。岩場に掴まって策を練る。急斜面ではあるが、雑木帯に入ればなんとかなりそうだ。左は5mほど脆い花崗岩帯を横切らなければならない。これは危険だ。それで右手の雑木帯に入ることにする。シャクナゲの根をつかみながら慎重に登る。どうやら1004ピークの直下へ登っているようだ。なんとか行き着けそうなのでそのまま登り、稜線に出ることができた。あとは尾根を登り国見岳に11:25分に到着した。誰もいない。


ゆるぎ岩


国見尾根

朝方はガスで真っ白であったが、少しガスがとれて遠望ができるようになってきた。やはり秋の気配か空気に透明度が上がってきているようだ。遠くに釈迦ヶ岳がガスの中から姿を現してきた。ガスがうまく演出しているので、ガレ場を見ていると、まるでアルプスの山のようだ。それほどお腹が空いていないので、あんパンをかじりながら、展望を楽しむ。まだまだ先は長いので、そこそこで切り上で、次の御在所をめざす。この間は国見峠からの登り返しはあるが、それほどの標高差もないので気持ちが楽だ。藤内壁では、クライマーの声が谷に響いていた。


釈迦ヶ岳


藤内壁

カモシカセンター前のベンチに座り、休みを入れる。昼食用の水を除いて、本日は1.5リットルのお茶と飲料水を持っているが、ここまでの行程で大半を消費したので、自販機で1リットル補給する。冷えたお茶がうまい。本日のルートを赤線で引いてある地形図を広げる。まだ行程の半分に達していない。武平峠から鎌ケ岳への登り返しがあるが、それを除くと殆どが下りになる。行程が半分以上残っているが、気分は楽だ。あくまでもマイペースで歩くこと、これが大切だ。

 


峠コースから見る鎌ガ岳

峠コースをマイペースで降りる。武平峠で一息入れ、冷えた茶を飲む。実にうまい。さてこれからは鎌ケ岳に向かって登り返さなければならない。足には徐々に疲労がたまり、力の入りが悪くなってきている。しかしここからが踏ん張りどころだ。テント装備で8時間以上縦走し、最後に標高差400mの朝日岳を乗り越さなければならなかった時の辛さ比べると、まだまだゆとりがある。さすがにペースアップができず、平均タイムで鎌ケ岳の山頂に立った。時間は14時で山頂に留まっている登山者はもう少ない。鎌尾根を眺めながら静かなお昼にしようと思った矢先、岳峠からどやどやとグループが登ってきた。鎌尾根を縦走してきたらしい。


鎌尾根

距離の長い長石谷を降りなければならないし、周辺が賑やかになってきたので、簡単にインスタントラーメンでお昼を済まし、下山にかかる。峠の直下からしばらくは、転石を拾って歩かなければならず、しかも雨で滑りややすくなっているので要注意だ。いつか鈴鹿の稜線をテントを担いで縦走してみたいと思っているので、水の出だす地点が気になる。このあたりは花崗岩質なので比較的上部から水は確保できそうだが、それでも水を汲んで峠に戻るには30分くらいは必要だろう。


犬星滝

前回は犬星の滝から馬の背尾根に逃げたので、通しで歩くのは久しぶりだった。結局峠から2時間ちょっとかかって駐車場にたどり着いた。ちょっとした充実感があった。

 

2005_09_11