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2005_08_17 西穂高岳(北アルプス)

 

西穂高岳(北アルプス)2005年8月17日 No.338 隊長

新穂高温泉 (6:00)−西穂高口駅2156m(6:30)−西穂山荘(7:20)−西穂独標2701m(8:20)−(9:40)西穂高岳2908m(10:20)−(11:10)西穂独標(11:35)−西穂山荘(12:20)−西穂高口駅 (13:00) −新穂高温泉(13:40)−自宅(18:00)

8月に入ってから天候の不安定な天気が続いている。太平洋高気圧の支配下にはあるが、上空に寒気が入り低気圧の通過や気圧の谷ができ、突然の大雨やら雷雨などがある。森林限界を超えた岩稜で、雷雨と遭遇することも考えられ、アルプス山行などはどうしても慎重になってしまいがちだ。ましてや今週は、自由になる時間が1日半だったので、この制約に合った山行になり、アルプスへ足を伸ばすには時間的に見ても、ガソリン代や道路代などを考えると不経済である。しかし行きたいときに行ってこそ楽しみも大きい。そんなわけで、時間の不足分を新穂高ロープウェイの使用でカバーし、つかの間のアルプスの岩稜を歩きを楽しんだ。

山のページ  花のページ

8月に入ってから天候の不安定な天気が続いている。太平洋高気圧の支配下にはあるが、上空に寒気が入り低気圧の通過や気圧の谷ができ、突然の大雨やら雷雨などがある。森林限界を超えた岩稜で、雷雨と遭遇することも考えられ、アルプス山行などはどうしても慎重になってしまいがちだ。ましてや今週は、自由になる時間が1日半だったので、この制約に合った山行になり、アルプスへ足を伸ばすには時間的に見ても、ガソリン代や道路代などを考えると不経済である。しかし行きたいときに行ってこそ楽しみも大きい。そんなわけで、時間の不足分を新穂高ロープウェイの使用でカバーし、つかの間のアルプスの岩稜を歩きを楽しんだ。

車に車中泊のアイテムを積み込み、近くのスーパーで食料品を買いだし、自宅を16時前に出発した。平日なので道路事情は問題がなく、東名阪、名古屋高速、東海北陸道を乗り継いで、飛騨清見ICから国道を走って、目的地の新穂高温泉に到着した。飛騨清見ICからは中部縦貫道が8キロほど高山に向かってのびていて、多少なりとも時間の節約になった。20時に新穂高温泉の無料駐車場に到着すると、予想に反して車で満杯の状態だ。平日だから少ないだろうと踏んでいたが、考えてみれば今が夏山の真っ盛りで、ましてや槍・穂高といえば登山者のあこがれの山でもある。適当案所に車を止めてシートを倒して車中泊の準備を整え、スーパーで買い込んだ食材でビールを飲みながら夕食を済ませ、横になる。


新穂高温泉

夜中には出入りする車が何台かあり、何度も目を覚ますが、5時までは何とか休むことができた。夕べの食材の残りで簡単に朝食を済ませ、6時のロープウェイの始発に併せて出発する。ロープウェイ乗り場は駐車場から約15分の所にあり、15分ほど前に到着したら、すでに20人ほどが列を作っていた。出で立ちから判断して登山者は4分の1ほどだった。往復料金は2800円であるが、これが高いのかどうかよく分からない。途中、鍋平で乗り換えて、標高2156mの西穂高口駅に至る。一気に1000mほど高度を稼ぐことができるので、日帰りのアルプスが可能となるわけだ。乗り換えの時間などを入れ、西穂高登山口を主発したのは6時30分だ。


西穂高口駅近くの播隆上人贈


笠ヶ岳方面

西穂山荘まではオオシラビソ林の緩やかな山道が続くが山荘手前で標高差200mを一気に稼ぐようになっていて、山荘に着いたときには、朝の始動が遅い体が一気に目覚めた感じだ。小屋周辺は、朝の清々しい雰囲気に包まれていた。この辺りがちょうど森林限界になっていて、ここから先はハイマツ帯にはいるので一気に視界が開ける。しかし岐阜県側はある程度視界が開けているが、長野県側はガスで何も見えない。

しばらくはハイマツ帯の緩やかな登りが続くが、西穂高独標手前から標高差約250mの急登となる。稜線は遮るものがなくガスがなければ素晴らしい展望が期待できる。残念ながらこの日は笠ヶ岳方面に少し視界が開けており、全体的に展望は優れなかった。しかし稜線はほとんど無風の状態で、立ち止まると静寂のなかに自分がとけ込みそうになるほどだ。


西穂山荘

西穂高岳をめざす登山者はそれほど多くなく、西穂高独標まで登りつくと数人の登山者がくつろいでいた。ときおり青空が除くので多少なりとも展望が期待できそうだが、天気予報によると徐々に悪くなることになっている。しかし、雷雨にならなければコンディションはよしとしなければならない。

ここから先はコースの様相が一変する。峻険なやせ細った岩稜のコースとなる。何人かはここで引き返すようだ。朝の露に岩が濡れているのでスリップには十分注意を払わなければならない。転倒が即、滑落につながるような箇所が多い。西穂高岳までは13のピークがあるそうだ。最初の3つくらいは数えたが、あとは面倒になって数えるのをやめた。それよりも夏の花の咲き残りが気になり、なにか珍しい花はないかと足下に目がいってしまう。トウヤクリンドウが花の盛りを迎えていて、勢いを感じる。この花は秋の花で、ちょっぴりと郷愁を感じる。オヤマノリンソウ、キリンソウ、トリカブトなどは秋の花の部類に入るだろう。夏の花は、ウサギギク、チシマギキョウ、オンタデ、ミヤマダイコンソウ、ヨツバシオガマなどが目に付いた。ほとんどが岩稜になっているので、花はそれほど多くはなさそうだ。


西穂独標から続く峻険な岩綾


西穂独標2701m


ピラミッドピーク

西穂独標から西穂高岳までは標高差が200mほどあるが、いくつのピークの乗り越やトラバースが連続しているので、標高を上げているのかどうか、よく分からなくなってくる。ガスがなければ、胸のすく展望を楽しめるだろうが、残念ながら高度感をあまり感じられない。高所が苦手な人はこんな日の方がいいのかもしれない。ピラミッドピークを過ぎてしばらく進むと、少しガスが切れて、前方に大きな西穂高岳の山体が行く手を阻むようにそびえ立っているのが見えてきた。朝から一気に高度を上げてきたので山荘を過ぎてから頭痛がしていたが、登高意欲を刺激され、頭痛も忘れて、自然とペースが上がり始めた。


西穂高岳を見上がる


西穂高岳山頂から奥穂高岳へ続く岩綾

朝一番のグループが山頂から降り始めていた。おっかなびっくり、おしりで降りてくるもで、なかなか降りれないでいる。ここでしばらく待たされる。9時40分山頂に立つ。親子が一組と男性が一人いるのみで静かな山頂だった。展望が良ければ、少しこの先まで行ってみたかったが、ガスで次のピーク辺りが少し見える程度だった。ガスが切れるのを少し待ってみたが、雲の間から除いていた青空もなくなり、雨がぽつぽつと落ちてきたので、40分足らずで山頂を引き上げてきた。独標で簡単に昼食を済ませ、そもまま一気に西穂高口駅まで下った。うまくロープウェイを乗り継ぎ新穂高温泉まで帰り着いた。

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2005_08_17