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2005_05_21 鎌尾根(鈴鹿)

 

時と共に消えた街道(千種街道)2005年5月29日No.327
もぐらもちさん、ハリマオさん、じんじんさん、ふーみん、なっきーさん、とっちゃん、いわなっちくん CNS(ふくしまさん、みまくん、ひでくん)SCNのみなさん、隊長
朝明渓谷(7:00)〜根の平峠〜コクイ谷出合〜御池鉱山跡〜杉峠〜桜地蔵〜甲津畑(18:30)

ケーブルテレビ制作の番組の収録を行った。回送する車がないと朝明から甲津畑に抜けることが難しいが、今回はSCNの協力で千種街道を通しで歩くことができた。カメラを回しながらの山行は思った以上に時間がかかり、下山予定の17時を大きくオーバーしてしまい、出迎えてくれたSCNの皆さんにご迷惑をおかけしました。

じんじんさんととっちゃんを出迎えに武平峠に上がる。少しでも効率よく行動しようと練った作戦だったが、このことが徒労に終わろうとは誰も思わなかった。その足で近鉄菰野駅で岩なっち君を出迎え、集合場所に朝明渓谷の駐車場に7時に集合した。まが朝が早く、集金のおじさんがいなかったのでラッキーと思ったが、7時過ぎに出勤なされたようで、台数分の料金をCNSが支払う。

最初の収録を伊勢谷前で行う。久しぶりにカメラに向かったので、うまくしゃべれなかった。日ごとに木々の緑が濃さを増してきたようだ。出がけには青空が少し覗いていたが、稜線を見上げるとガスに包まれていて何も見えない。雨でないのが救いだ。今日のために10ページ以上の原稿が準備してあるが、いざカメラの前に立つと自然体で話をするのは難しい。まだ朝が早いので釣り人が多いようだ。谷沿いではタニウツギが見頃を迎えている。ツツジに負けないくらい花をつけている。


タニウツギ

今回が三回目の番組制作なので、いろいろとカメラマンの注文がある。最初から歩きながらの話の収録になる。歩く速さを考えて決められた距離で話をまとめなければならない。聞き手よりも話し手の方が大変だ。


サラサドウダン


ヤマボウシ

サラサドウダンのひとつひとつの花も特徴があってきれいだが、びっしりと花をつけた枝をしたから覗くのもおもしろい。ヤマボウシも咲き出していて、初夏の森へと変わろうとしている。朝明渓谷で予定した収録も終わり、まずは根の平峠をめざす。放送用のビデオカメラと三脚はでかくて思い。このセットで10キロはオーバーしている。峠まで三脚を担いだがバランスよく担ぐのが難しい。ひと汗かいたころに根の平峠に到着した。今までに何度この峠で休んだか思い出せないが、休むだけではなくいろいろと思いを巡らせるのもおもしろい。茶屋の跡地が話題になり、いろいろと当時のことを思い浮かべながら推測してみた。もぐらもちさんとの話を収録し愛知川へ下る。


神杉

次は神杉で収録する。ここではしゃべりはないが、このでかい杉をどうやってカメラに納めるが、カメラマンの腕の見せ所だろう。最低でも5カットは必要だ。私なら3カットくらいで納得してしまうが、さすがはプロのカメラマンだ。狙った獲物は逃さないといった迫力がある。


すでに花の終わったヤマシャクヤク

次の収録地点の愛知川右岸で適地を物色する。土地の大木を見上げ眩しいほどの新緑にしたりたいが、収録のことが頭から離れない。愛知川の概要、岸辺の花、キャンプ適地などの収録があり、収録場所を物色しながら歩く。ヤマシャクヤクの映像も欲しかったが、すでに花が終わり種ができていた。花をつけていたルイヨウショウマは三年前に見たが、今回は花が終わっていた。花の時期はヤマシャクヤクと同じだろう。適当な場所を見つけて川へ降りるシーンを撮影する。ここらで岩なっち君がテントから出てきてインタビューを受けるシーンを想定していたが、出発から行動を共にしていたので、やはりこれは不自然と判断し却下。コクイ谷周辺でお勧めキャンプ情報の収録に切り替える。

愛知川も大瀞あたりまで下ると、もう少し迫力のあるシーンが収録できそうだが、川面に映り新緑も悪くはない。カメラマンのM君がオタマジャクシを見つけて、しつこくカメラに納めていた。アマゴなら渓流にマッチするが、オタマジャクシではちょっと様にならない。彼の趣味だったことにして、ここはカットしよう。


コクイ谷出合で

ヤマツツジと新緑のコントラストが素晴らしい。春はアカヤシオやシロヤシオに気をとられがちだが、新緑の頃のヤマツツジも捨てがたい。イワカガミも少し花柄は伸びすぎの感はあるが、こころイワカガミの花の色は柔らかいピンク色をしていて、すごく上品である。


ヤマツツジ


イワカガミ

昼前に御池鉱山跡に到着した。ここの広がりのある廃村は、映像的には千種越えの骨の部分になるので、どう表現するかが難しい。石垣、階段など、当時を偲ぶ遺物はたくさん残っている。崩れかけた階段を上がり、神社の祠跡と思われる所で収録をする。時間をかけるともう少しおもしろい映像も撮れそうだが、まだ行程は半分以上残っているし、昼ご飯もまだだ。しゃべりの部分だけ先に収録し、とりあえず昼食休憩にする。ガスを使って手際よく昼食を作っている我々をTVスタッフが見て感心をしていた。カメラマンのM君に焼きそばを作ってあげた。具も何も入れない素の状態だが、たいへんおいしそうに食べてくれた。傍らでギンランを見つけ、撮影のことも忘れて、皆さんデジカメの液晶画面をのぞき込んでいた。他にもぐらもちさんがウスギヨウラクを見つけ、これもカメラに納める。


御池鉱山あとのサラサドウダン


ギンラン


ウスギヨウラク


御池鉱山跡で昼食休憩

話は尽きないがまだまだ距離的にも収録内容も半分が残っている。村の石垣の間を通って次の収録地を予定している杉峠に向かう。いつもこの杉を見るたびに、前回のことを思い出してみるが、この杉はいつまでたっていられるのだろうか。そんな心配よりも、自分が何回この杉を見に来られるかが問題かもしれない。


杉峠の取材

予定通り杉峠での収録を終えて、いよいよ甲津畑へ下り始める。ブナ、ミズナラ、オオイタヤメイゲツなど、森の豊かさの尺度となる木の大木が目につく。心配していたお天気の方は徐々に回復傾向にあり、巨木の立ち並ぶ森にも木漏れ日が入り、撮影しやすくなってきた。見事なミズナラの巨木に立ち止まり収録が始まる。巨木も話題性があり、番組の中にも取り上げてみたいが、あくまでも骨は街道にあるので、名脇役にとどめておく方が無難か?しかし巨木を骨にして山を紹介するのも悪くはない。「鈴鹿山系の巨木」なんかどうだろうか?


ブナの巨木


ミズナラの巨木

このミズナラも、「ミズナラ大王」と呼びたいが、自分的には台高のナンノ木平のミズナラを大王と呼んでいるので、さてこれからこのミズナラをどう呼べばいいだろうか。


ミズナラ並木で

ミズナラの並木でじんじんさんが初登場だ。ここまで緊張を保って来るのは大変だったようだ。録画が始まるまでの気持ちの持って行きようが難しい。しかし難なくクリアする。


向山鉱山跡

向山の鉱山で収録を終えて、シデの巨木まで下ってきた。山道はよく整備されていて大変歩きやすい。実に存在感と威厳のある立派なアカシデだ。樹齢は500年ほどだろうか。ならば信長もこの木を見ていることになる。そんなことを考えていると、人の命の儚さを思うと同時に、歴史上の人物の偉大さを感じずにいられない。果たしてわれわれと共にこの時代を生きた有名人の名は、500年後に何人が残っているだろうか。2505年5月29日。今回の番組をデジタル化しておけば、500年たっても見られるかもしれない。もし500年前にデジタルビデオがあったら、500年後の今、生の信長が見られ、どこで杉谷善住坊に狙撃されたか分かるかもしれない。


シデの巨木の太さを測る

このアカシデの太さだが、おばさんが(いや美女が)3人分でも足りなかった。なので周囲は5メートルほどあるかもしれない。とっちゃんがメジャーで測っていたので、もう少し正確にわかるはずだ。

つづく すみませんね。今回は更新の時間確保が難しく、ぶつ切れ状態です。明日には完成したいな。

 

これを過ぎると心身共に疲れが蓄積してきて、気力の方も低下し始めた。予定していた収録もショートかと気味にパスする。さすがに桜地蔵とかくれ岩は外せないので、予定通り収録を行う。かくれ岩では、しゃべりをパスして映像のみ。杉峠のインタビューに挿入することで決着。その後長く単調な林道を歩いて甲津畑に到着。最後の収録を行う。


かくれ岩


うまつなぎの松

うまつなぎの松は予想以上の大きさに驚く。庭が松に占拠されているようだ。私有地でもあるのでこれから先の維持管理が大変だろう。最後は夕日を見ながらまとめにかかる。とっちゃんの頭がまっしろになったようで、NGの連発。それが感染して私もNGを2回出す。集中力が限界を超えている。まあなんとか予定していた収録が終わり、できあがった作品の善し悪しはディレクタの腕次第だろう。さて、放映が開始されるときはTVを見ないようにしよう。


日没寸前の最後の取材

 

2005_05_29