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2005_04_24 長石谷、馬の背尾根

 

長石谷、馬の背尾根2005年4月24日N0.318 隊長

標準装備に5キロ撮影機材を担いで歩いていたので、右肩がだるくて上がらない。しかし、ビデオの撮影は厄介だ。手持ちは御法度で、三脚を固定して構図を決めて10秒のワンカットを撮る。また三脚を移動してワンカットを撮る。とにかく時間ばかりが過ぎていく。数年ぶりの長石谷が新鮮に感じた。谷筋のイワウチワも見応えがあった。犬星の滝で馬の背に乗り換えて、アカヤシオを目当てに撮影ポイントを探して歩く。今年は全般的に花が後れているので、アカヤシオの花期も後れているだろうと思っていたが、馬の背尾根の上部では見頃を迎えていた。


新緑と御在所岳

鎌ケ岳を目指すコースはいくつかある。時間がないなら武平からのピストンがいいが、山歩きの魅力には欠ける。秀峰鎌ケ岳を存分に楽しみたいなら、アプローチが重要になってくる。分県登山ガイド「三重県の山」では、馬の背尾根と長石谷を使う方法が紹介されている。御在所岳へのメインルートと比べると登山者もぐっと少なくなるが、一度は歩いてみたいコースだ。

先週あたりから木々の芽吹きが始まり、茶褐色に染まっていた山が、もえぎ色のトーンに変わり始めている。力強さを増し始めた春の陽光に若葉が輝き始めている。暑くもなく寒くもない。山歩きには絶好の季節だ。

青滝下の無料駐車場に車を入れる。旧スカイラインの登山口付近の路肩には、御在所を目指す登山者の車であふれているが、ここ青滝下の駐車場は数台の車があるものの、まだまだ閑散としている。御在所でも鎌ケ岳でも、時間があるなら是非とも1合目から登りたいところだ。

ビデオカメラに三脚をセットして肩に担いで歩き出す。まずは蒼滝を撮影する。写真と違いビデオの撮影は時間がかかる。実際に使用するワンカットは3から5秒だが、実際には10秒以上撮る必要がある。


三岳寺

蒼滝から尾根を乗り越して温泉街に降りる。何組かの登山グループやハイカーが行き交っている。三岳寺から入ろうか一瞬迷ったが、予定通り長石谷から入ることにする。数年前に入ってから入っていない谷なので、登山口付近はどのようだったか思い出せなかったが、しばらく進むうちに記憶の断片が繋がってきた。登山口から少し入ると尾根と谷のコースに分かれるが、ここは迷わずに谷を選択する。渓流の音を聞きながらの谷歩きも悪くはない。この時期の定番のミツバツツジ、タチツボスミレ、イワウチワが出迎えてくれた。花を見るたびに三脚をセットしてカメラを回すので、なかなか先へは進めない。山に詳しいおばちゃん二人組みと抜きつ抜かれつ、谷を進む。そのたびに話をするので仲良くなってしまった。


長石谷のイワウチワ


ボタンネコノメソウ


ショウジョウバカマ

犬星の滝で昼食休憩らしい。滝の撮影後にタケノコと枝豆をごちそうになった。ごちそうさまでした。このまま源頭の岳峠まで谷を詰めても良かったが、アカヤシオの咲き具合が気になって、途中で馬の背尾根に上がった。アカヤシオの花の時季には少し早いかなと思ったが、8分咲き位で見頃になっていた。取材依頼がなければ、今頃は御池を歩いていただろうが、花との巡り合いは予測が難しい。欲を出してあれもこれもと思っても、いい条件で花と会えなかったりする。


アケボノスミレ

新緑の馬の背上部はアカヤシオに染まっている。絶好の天気に恵まれて、いつまでもこの場所にいたいと思った。


馬の背尾根上部のアカヤシオ


アカヤシオと鎌ケ岳


アカヤシオと御在所


新緑とミツバツツジ

 

2005_04_24