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2005_01_07 御池岳奥ノ平(鈴鹿)

 

御池岳奥ノ平(鈴鹿)2005年1月7日 No.302 隊長

白瀬峠登山口(8:45)〜白船峠(11:05)〜真の谷テン場〜(13:10)テーブルランドP1241(14:10)〜白瀬峠(15:30)〜白瀬峠登山口(16:35)

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代休がとれたので、御池岳奥の平にアタックした。国道のゲートが閉まっているので、コグルミ谷を利用するには2時間近くの国道歩きを余儀なくされている。また足首をさらに悪化させそうなので、このルートは外した。丸尾を使い、カタクリ峠から丸山のルートも考えられる。mayonekoさんの報告によると、このルートも日帰りができそうだ。しかし今回は難しいことを考えずに、登山口から奥の平まで最短のルートをとることにした。いちばん苦労するであろう箇所は、真の谷からテーブルランドへの直登だ。2年前にスノーシューを履いて登っている。確かそのときにタイムは2時間だった。スノーシューを履いても、膝まで潜る積雪だったことを覚えている。帰りに3時間かかるとすると、登山口から真の谷までは3時間で行かなければならないことになる。スノーシューを積極的に使えば可能なタイムだ。昨晩、焼酎を飲みながらプランをねった。

朝の渋滞で到着時間が遅くなった。30分は予備の時間が欲しかったが、この時点で予備は使ってしまった。急いで準備をして白瀬峠登山口を出発した。少し暖かくなったので雪質が悪くなっていることが予測できる。木和田尾に乗ると雪道となる。平日なので誰も歩いていない。ひと汗流したが頭が重く体調が本調子ではないようだ。目的地は遙かに遠い。弱気の虫がちょろっと顔を覗かせたが黙々と歩く。少し雪に足を捕られ出したので早い目にスノーシューを履くことにする。当然足もとは重くなるが、全体としての重量は変わらない。しっかりと踏み込んだ方が歩きやすそうだ。弱気の虫もどこかに隠れてしまったようだ。


木和田尾

天候は期待できそうにないので、奥の平まで登り着くことにだけに専念する。いいタイムで坂本谷分岐に到着できた。さてここからが、スノーシューの本領を発揮できる区間だ。雪も少し落ち着いているので歩きやすい。降雪直後ならスノーシューを履いていたとしても、こんな風には歩けない。


白瀬峠

白瀬峠には11時過ぎに到着できた。ここまでに2時間20分使った計算になる。予定通りだ。テーブルランドを見上げるが、山頂はガスの中に隠れている。しかし到達点を目の当たりにするとプランと現実が接近したようで、今日の行程に手応えが感じられる。真新しい白船峠の案内板が光っていた。ひと月も立たないうちにこの案内板を見ようとは思っていなかった。白の時の所に金属のタグがついていた。

さてここからの行程は、標高差150m降りて、350m登ることになる。降りるのはたやすいが、登り返すことを思うと、課題をまたひとつ抱えることになる。きれいな雪のブナ林をみて真の谷のテン場に降り立った。雪の中に埋もれている。P1241から降りる尾根の支尾根に取り付く。地形図通りに主尾根に接続する。あとはこの尾根をまっすぐ登ればいい。大きく踏み出してしっかりと雪をとらえ、また大きく踏み出す。今回はこの歩き方をしてみた。体から蒸気が発散する。本日のルートのポイントだ。帰路の体力を温存し、めざすはテーブルランドだ。1100mあたりから、スノーシューが雪に潜り込みだして、ペースダウンを余儀なくされる。灌木と露岩帯に突入だ。楽なルートを探すが、どれも同じに見えてくる。何度か休憩を入れてなんとかテーブルランドに上がることができた。ガスで全く見えない。ピークはおそらくP1241だろう。あたりを歩いてみるが、ガスが晴れる気配もないので、数枚写真を撮って風をよけるために北側の視界が開けるところまで降りた。スノーシューを腰掛けにして、雪でテーブルをつくり、快適な昼食場所ができた。 


涸れた笹にエビのしっぽが


樹氷と中里ダム

帰路がきになるが、雪の状態からして2時間30分あれば何とか戻れそうだ。ということは昼食に30分のゆとりがある。MSRのガソリンコンロが頼もしい。いくら気温が下がっていても、予定通りの火力が得られる。この時期はやはり暖かいものが嬉しい。今日も定番の野菜入りラーメンだ。そうこうしているうちに少しガスが薄れてきたようだ。今がチャンスだ。荷物を置いてもう一度テーブルランドに上がってみた。スノーシューを履かずに上がってみたが、足がごそりとはまってします。青空のキャンパスに輝く樹氷のイメージからはほど遠いが、なんとか全容を見渡すことができた。ガスの間だからさしてくる太陽の光を受けて藤原岳が輝いている。ここは標高があるので、樹氷ごしに中里ダムがよく見えている。白船峠も下に見えている。


何とか見えてたテーブルランド


P1241付近の樹氷


藤原岳

さて、そろそろ帰らなければならない。荷物をまとめて降下を開始する。スノーシューを履いているので滑るように真の谷まで降りた。ここから峠までは登り返しになる。標高差はそれほどないが、5時間の登りで体力も消耗していて足がだるい。薄日が差してきたので奥ノ平を振り向いて見る。皮肉なことに青空が少しだけ覗いている。あと1時間早く天気が回復していれば、と悔やんでも自然は自分の思い通りになるわけがない。峠まで戻るとみぞれが降り出した。時計を見ると15時30分だ。ゴールが射程距離に入った。ここからは下る一方なので、ひと安心だ。日没と競争しながら、とばしにとばして16時35分に登山口までたどり着いた。やれやれ。


ブナ林

 

2005_01_07