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2004_12_23 天狗倉山(東紀州)

 

天狗倉山(東紀州)2004年12月23日 No.298 隊長、うさぎ

新・分県登山ガイド三重県の山51
鷲下登山口〜馬越峠〜天狗倉山〜天狗倉山三角点〜オチョボ岩 ピストン

世界文化遺産になり、一躍脚光を浴びている熊野古道を歩こうと計画していたが、ようやく南に向かう機会ができたので、今回実現の運びとなった。8年ぶりくらいになる。オチョボ岩から俯瞰するリアス式の海岸や太平洋は絶品だ。20代の頃は釣り好きで、眼下の引本浦を手こぎ船で釣り歩いた時のことを思い出した。キス、ガシ、タイなどのポイントは今でも覚えている。いつもならこの季節、落ち葉を踏みながら明るい落葉樹林を彷徨っているのだが、時には海を見ながらの山歩きもよし。

鷲下の登山口には数台の車が駐車できる。到着したときは車は止まっていなかったが、 準備をしていると他府県ナンバーの車が到着した数人の学生が降りてきた。ここは観光 地で、登山スタイルで歩く人の方が少ないようだ。学生たちは石畳の熊野古道を少し歩 き、すぐに折り返してきた。近くには海山町道の駅があるので、満車の時など利用でき そうだ。また登山口にはバス停もあり、尾鷲側に降りたときなど利用できるようだ。

登山口から石畳の道が続いている。よく手入れされた桧林は、林床にはウラジロが生え 、古道の石畳とマッチして、美しい景観を作り出している。少し進むと肥大手に夜泣き 地蔵がある。子供の夜泣き封じを祈ってこのような名が付けれらそうだ。今でのほ乳瓶が備えたれている。寒波が来て三重県北部は冬型 となっているが、ここ紀州では、黒潮が沿岸を流れており、また穏やかな転校に恵まれ て、少しの歩いただけで汗ばんできた。


馬越峠への鷲下登山口


石畳の道(代表的な熊野古道の様子)


夜泣き地蔵

林道が古道を横切っているところまで来ると、峠は近い。丸太のベンチが設置されてい て、休憩にはよいところだ。石畳の道ではあるが、勾配もあり登山道に近いと思った方 がよいだろう。
峠には茶屋跡や避難小屋がある。西に進めば120分で便石山と書いてあるが 、ガイドブックを見ると1時間15分とある。後者は登山者のペースだと思う。東に進 めば天狗倉山やオチョボ岩に至る。帰りに用があるので、今回はオチョボ岩を往復する ことにした。


ヒノキの巨木

馬越峠は、海山町と尾鷲市の境にあり、江戸時代ら明治中期ま茶屋があったそうだ。


馬越峠


天狗倉山までは階段状の道が続く。古道を離れると登山道らしくなってくる。ヤブツバ キが冬の森に彩りを添えている。約30分で天狗倉山に到着した。大岩の上からの展望 は帰りの楽しみにして、とりあえずはオチョボ岩を目指す。少し進むと、各テレビ局の 中継施設が建ち並んでいる。それを過ぎたところに指導標があり、オチョボ岩まで1000mと書かれている。標高 520mを上下しながら尾根に沿って東に進む。尾根を少し下りかけたところに、オチ ョボ岩がある。展望は抜群だ。引本裏や白石湖などのリアス式海岸が俯瞰でき、遠くの 水平線を見ると太平洋の途方もない広がりが実感できる。誰もいない岩は貸し切り状態 で、時間の緩く限り長居をしたくなる場所だ。頃合いを見計らい帰路につく。


オチョボ岩からの展望


ヤブツバキ


各テレビ局の電波塔がある


天狗倉山の大岩


大岩から大台ヶ原方面を見る うっすらと雪化粧していた


天狗倉山から尾鷲市街を見る

帰りに天狗倉山の大岩へ鉄のはしごで登った。台高南部の山並みが一望できる。大台ヶ 原の冠雪が確認できた。

新鮮な魚を仕入れに、尾鷲の「おとと」へ立ち寄ってみた。サンマ寿司、メハリ寿司、 ぶりトロ、するめ、サンマの一夜干しなどを買い込んだ。

 

 

2004_12_23