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2004_12_11 古ガ丸山

 

古ガ丸山(台高)2004年12月11日 No.296 隊長

からすき公園駐車場(9:30)〜柁山〜清治山〜奥芋口〜(12:45)古ガ丸山(13:30)〜からすき公園P(15:30) 
新分県登山ガイドより  累積標高差1102m、歩行時間6時間、体力度2、危険度2

今年の集中豪雨でアプローチに難があったので、取材後足を踏み入れていなかったが、少し落ち着いてきたので台高の登山を再開した。林業の盛んな地域だけに、山は植林が進んでいる。しかし鈴鹿との違いは、山がきれいによく手入れされていることだ。植林とはいえ、歩いていても気持ちがいい。しかし、尾根筋には自然林が多く残っている。今回のコースも尾根筋は殆どが自然林だった。アカカシ、アセビ、ケヤキ、モミ、ツガ、ヒメシャラ、ミズナラ、ブナ、コウヤマキ、アケボノツツジなどが目に付いた。これも鈴鹿にはない組み合わせだ。常緑樹が多いので、違いは一目瞭然だ。

宴会の翌日は朝が辛い。この時期は日没が早いので、朝の出発を早くしたいところだが、あれやこれやと準備をしていたら7時になっていた。ガイドブックには歩行時間が6時間と書いてある。16時前には下山完了したので、逆算すると時間にはゆとりがない。伊勢自動車道から国道42号線に乗り換え大台まで快調に走る。大台まで高速道路が延びてくれば、台高も入山者が増えるだろうと勝手な予測をする。工事の進捗状況を見るとかなり進んでいるように見えるが、どうだろうか。大台からは宮川の左岸を走る。集中豪雨の災害の爪痕が痛々しい。あちらこちらで復旧のための工事が進んでいる。寸断されていた道路もなんとか通行が可能となっている。大台から約30分で道路脇のからすき谷公園に到着した。他府県ナンバーの車が一台止まっていた。たぶん、登山者の車だと推測できる。公園はあまり広くはなく、数台の車が駐車できる程度だが、立派なトイレと東屋がある。真新しいトイレには、更衣室も完備されていて、つり客や登山者にはありがたい施設だ。


からすき谷公園


尾根コースはこの案内の裏から入る

尾根コースはこの案内の裏から入る。尾根に載るまでは山腹の植林帯をジグザグに登っていくが、谷筋は荒れている。根こそぎ流された倒木が河原で折り重なっている。登山道もはっきりとしないが、ジグザグに登っているので、適当に登れば登山道を合流する。この地域は登山道というよりも林業が盛んなので作業道といった感じだ。尾根に乗ると、西側はカシが主体の自然林になっている。ウバメガシのようだが、海岸からは遠く離れている。常緑なのでそれほど明るくはないが、東側の植林他はよく手入れされているので、鈴鹿のような鬱蒼とした感じはない。獣除けネットの沿って登っていくが、見上げるたびにため息の出るほどの急登だ。地形図を広げて登り具合を確認する。どうやら最初の標高差100mの急登はウオーミングアップらしく、標高点473で一旦緩むが、ここから三角点865.1(柁山)まで標高差400mを一気に登ることになる。標高点473で一休みする。昨夜の宴会モードがまだ残っていて、体と頭が重たい。何度か立ち止まり方で域を整える。シャクナゲが目立ちだすとまもなく柁山に着いた。一息入れる


861三角点

地形図を広げてみるとまだ、半分も来ていないことに気づく。しかし標高差はあらかた稼いでいる計算になる。樹間から高度感を伴った宮川が見えている。ここからは快適な尾根道だ。たくさんつぼみをつけているシャクナゲが目立つ。アカカシやツガに混じって、ブナやヒメシャラも見られまじめる。常緑樹が混ざるあたりは台高らしい。標高点971は清治山と書かれている。さらに緩やかな尾根道が続く。痩せ尾根が故に展望がよい。北側には巨大な台地状の迷岳がどっかりと座っている。中央の小さなピークが迷岳だろう。南斜面は崩壊が激しく、山腹の林道が寸断されているように見える。まるでアルプスのようだ。


尾根コースから遠くに山頂が見えている


数は少ないが大木が多いブナ

次のピークが標高点1056で奥芋口と言われている。この手前が少し注意が必要な箇所だ。フィックスロープが張られているが頼りすぎないようにした。灌木があるので危険感覚は薄れるが、手がかり足がかりが少ないように思う。最初の固定ロープは、頼りすぎると振られる。また落ち葉でのスリップにも注意が必要だ。このあたりコウヤマキの群生がお見事だ。台高では池木屋山の群生が印象にのこっているが、ここの方が密度が高いように思った。これを過ぎると山頂は近い。先行している単独男性の登山者が降りてきた。挨拶を交わす。後で分かったことだが、この人はカラスキ谷コースのピストンだったようだ。この日の登山者は私を含めて2名とうことだ。山頂が近づくにつれて岩場が多くなり、変化があり登山の醍醐味も味わえる。標高差150mほどを一気に登る。息が切れた頃に山頂に到着した。誰もいない。南西方向の展望がよい。風も少なく穏やかだ。定番の具だくさんのラーメンを作る。下山にかかる2時間を引き算し、周辺の散策する。今年の五月白倉からみた古が丸山は、たしかアケボノツツジに染まっていた。ちょうどシャクナゲの咲く頃だから、それに合わせて登りたいと思った。


古が丸山山頂


遠くに台高の主稜線が見える。手前は、白倉山から江股の頭を経て池木屋山に続く稜線だ。


白倉へ続く稜線


この尾根にはコウヤマキが多い


迷岳から東に伸びる稜線

 

 

2004_12_11