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2004_11_2122 七人山(鈴鹿)

 

七人山のんびり山行(鈴鹿)2004年11月21,22日 No.294
参加者:じんじんさん、山ちゃん、こうたろうさん、なっきーさん、とっちゃん、隊長
第1日目:朝明渓谷駐車場〜根の平峠〜タテ谷出合〜七人山
第2日目:七人山〜タテ谷出合〜水晶谷右岸尾根〜P1081〜ブナ清水〜朝明渓谷駐車場

天気予報では好天が予想されたが、朝明渓谷の紅葉に秋の名残を感たものの、もう山は冬の気配が漂っていた。二日目に少し雨に降られはしたが、時間を気にせずにのんびりと歩いた山旅だった。

恒例となった秋のテント山行だが、今年は予定が遅れて紅葉の時期を逸してしまった。しかし日帰りのできるコースをじっくりと時間をかけた歩くと、また見え方も違い、新しい発見もある。より味わい深い山歩きをすることができた。

8時半に朝明渓谷駐車場に集合した。駐車場に着くなり、元気のいい観光協会のおじさんが駐車料金を徴収にくる。本来なら二日分の料金が必要だが、今年も昨年と同じくテント泊の場合は1日分でよいそうだ。ちょっと特を下気分になるからおもしろい。近場のテント泊の場合、重さよりも食料を優先するために、アルプス山行に比べてザックが重くなってしまうのはいつものことだ。この季節、寒さ対策もあるので余計に重くなっている。女性陣は14,5キロ程度にまとめているようだが、ザックを担いだ後ろ姿は実にたくましく見える。

今回は欲を出さずに、ごく平凡なノーマルコースだ。といっても一般登山道にはない尾根歩きがあるが、バリエーションだから上級だと意識する必要もないだろう。ここ鈴鹿では、日帰りの登山者が殆どなので、大きな荷物を担いでいるとちょっと目立つのは確かだ。伊勢谷木屋をすぎて川を渡り作業道に入る。シロモジやコシアブラの黄葉が見頃だ。谷筋はまだ秋の気配が残っている。山談義に花を咲かせながら、根の平峠を目指す。

峠でひと休み。目指すは七人山なので時間は気にならない。当初の予定は、杉峠、雨乞岳経由を考えていたが、いとも簡単にコースを短縮して、経由無しで七人山に行くことになった。軟弱登山隊だ。その後も上水晶の分岐でまたまた休憩だ。

コクイ谷出合で昼食休憩にする。このコース、水の心配がいらないのだいい。

コクイ谷出合でコンパスを235度に合わせる。七人山は、西の標高点1073と東のピークがある。東のピークから降りてくる尾根を登る。標高差は約300mある。食料を満載し、ヤッケなど冬の装備もしているのでザックが重いが、グイグイと高度を上げていく。途中に大きな気の半分が朽ちているミズナラの大木がある。たぶん、ミズナラだと思うが。ブナが見られ始めるとピークは近い。

時間はまだ2時を過ぎたところだ。しかし冬場は、日が落ちるのも早く、テントの設営やら水くみなどをしていると、意外と時間のたつのが早い。一息ついたところで、七人山の散策をする。大木こそ無いが、ブナの多いところだ。ここ鈴鹿のブナは樹皮が白くてきれいなのが特徴だろうか。

落葉樹林は明るい。葉がないので種類はよく分からないが、ブナ、ミズナラ、リョウブ、シロモジ、コミネカエデ、ハウチワカエデ、シラキあたりだろう。七人山のプレートがなくなっていた。もとから観光協会などが作ったプレートなどはなかったが、覚え書き程度の私設のタグはあったと思った。誰が刻んだか、ブナの七人山の文字。

なんの相談もなしに食材を持ち寄り、豪華な夕食が始まった。たっぷりの野菜とうどんの鍋。ハム、干物、ワンタン、和洋中が混じり合った怪しげな食べ物になった。ガソリンコンロが頼もしい。気温が下がっても予定通りの火力を発揮してくれる。ガスならカートリッジの残り具合が心配になるところだが、ガソリンはその都度補給できるのが利点だ。ただプレヒートに時間が少しかかるのと、テント内では使用できない欠点がある。山談義に花を咲かせ10時にお開きとなった。落ち葉の絨毯は柔らかくて快適だ。シュラフに潜り込むなりすぐに眠ってしまったようだ。

6時過ぎに目が覚め各自で朝食。日の出は7時前に御在所からだった。各自でゆっくりと朝食を済ませ、荷造りをして七人山を下りる。

コクイ谷分岐で一休み。学生らしきグループがコクイ谷コースからやってきた。それぞれテント泊の装備をしている。どうやら武平峠で一泊したらしい。周回して武平に帰るそうだが、フル装備で歩いているので、大きな山に行く訓練のようだ。鈴鹿の良さが分かるにはまだ少し若すぎるようだね。

さて、水晶谷右岸尾根に取り付く。地形図を見ると、登って下さいといっているようだ。登り一辺倒ではなく、多少に変化がある。痩せた尾根なのでコンパスなどは不要だ。標高差は200mほどだが、上部は灌木帯になり、背の高い人ほど歩きにくい。とっちゃんにぐんぐんと引っ張られて、気が付くと登山道に出た。そのまま岩場まで進み、展望を満喫する。鈴鹿の山深さを垣間見ることのできる場所だ。なっきーさんからミカンの配給があった。こたつで食べるミカンより、山で食べるミカンの方がうまい。

キノコ岩で記念撮影。ピークの写真は記録以外は撮らないし、記念撮影など殆どしないが、みんなで行くと、よろこびを共有したくなる。キノコ岩、いつまでこの形でいられるだろうか。そう思うと記念撮影をしたくなる。

コンパスを合わせて、ブナ清水へ降下する。お腹がすいてきたので、足取りも軽快だ。ブナの密度が濃くなるとブナ清水は近い。うまい水でラーメンを作る。山慣れたた皆さんは、実に要領がいい。そのとき、迷った年配の二人の登山者が現れた。話を聞くと、最初からコースを誤っている。ブナ清水のことなど、まったく無頓着だ。地形図と自分たちが歩いているコースが全く違っている。冬の走りか、換気が入っていて、雨にみぞれが混じっている。日没でタイムリミットになり、装備なしでは日の出は拝めない季節にさしかかっている。山を軽く見てはいけないのだ。

1.5リットル給水し山を降りた。さて次回は、雪中行軍だ。雪は降ってくれるのかな?

 

2004_11_2122 七人山(鈴鹿)