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2004_11_13 大普賢岳

 

大普賢岳(大峰)2004年11月13日 No.293 隊長

和佐又山ヒュッテ1143m(9:40)〜和佐又のコル1240m〜日本岳のコル1496m〜小大普賢岳〜(11:25)大普賢岳1780m(12:00)〜国見岳1655m〜(13:10)七曜岳1584m(13:45)〜無双洞1003m〜底無井戸〜岩本新道出合〜(15:50)和佐又のコル(16:00)〜和佐又山1344m〜和佐又山ヒュッテ(16:30)小休止と撮影時間は含む(累積標高差1440m)

今週は台高か大峰か迷ったが、天候が良さそうなので、高いところから展望を楽しもうと大峰に決定。アプローチなど、確認のとれている和佐又山ヒュッテからの周回コースを選んだ。しかし、ガイドブックによると、周回には小休止込みで8時間ほどかかりそうだ。となると16時に下山するためには、8時には登山口を出発する必要がある。登山口に8時に車をつけるためには、自宅から3時間かかるので、自宅5時の出発になる。5時に目覚ましを止めて、目が覚めると6時だった。慌てて準備をして自宅を出たのが6時半だった。当然、出発は遅れ、和佐又ヒュッテを出たのが9時40分だった。計算通りなら周回は無理と言うことになるが・・・・

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自宅の鈴鹿から和佐又口までは、名阪を使って針ICから南下するコースと、久居から国道165号線を使うコースがあるが、距離的にはどちらもほぼ同じである。リフレッシュ工事期間中の西名阪は、渋滞のリスクはあるが、まっすぐ快適に高速で走れるので、時間の短縮が期待できる。工事の渋滞は気になったが、今回は名阪を選択した。結果、部分的な渋滞で15分ほどロスしたが、予定通り約3時間で和佐又ヒュッテに到着した。これも、殆ど信号無しで快適に走れる国道169号線の整備のおかげだろうか。


和佐又ヒュッテ前の野営地

和佐又ヒュッテに着くとほぼ満車だった。駐車料金を支払いに、和佐又ヒュッテに入る。小屋前の温度計は5度を指していた。満車だが、野営地の端の方から停めていって下さいとのこと。部分的に青空が覗くものの、足早に雲が次々を流れていく。台高や山頂付近はガスの中だ。ただ、前線の通過で風向きが変わり回復の兆候が見られ、好天を期待できそうだ。


和佐又ヒュッテ

時間的に厳しいのは先にも書いたが、時間的に厳しければ山頂のピストンになる。野営地の南側は、和佐又山への登山口で、林道をそのまま進むと大普賢の登山口になる。林道の終点は、「見返り台地」という所で、レリーフがある。案内には、「大峰山脈は、山岳修験の発祥の地であり、修験の全国的中心地として古来より名高く、この付近には「笙ノ窟」をはじめ、「鷲ノ窟」「朝日ノ窟」「シタンノ窟」が有名な行場として原形をとどめて降ります・・・・」と書いてある。とにかく、今から千年以上前から行場として使われていたらしいことが分かる。この周辺が、世界の文化遺産に登録された一端を垣間見ることができる。


林道の終点にある、見返り台地

見返り台地からコルまでは、遊歩道といった感じの登山道だ。徐々に体が温まりスピードを上げる。コルからは落ち着いた感じ登山道になる。このあたりの海抜1350mから1760m(山上ガ岳、大普賢岳、弥山、稲村ガ岳、日出ガ岳)は、ウラジロモミ、オオイタヤメイゲツを高木層に伴ったブナ林が自然植生として生育している。他に、オオカメノキ、タンナサワフタギ、ヒメシャラ、アオダモ、カイナンサラサドウダン、シロヤシオ、イワガラミ、コミネカエデなどがある。


和佐又のコル


いきなりブナ林で始まる

このからは緩やかな尾根道になる。葉の落ちた明るい樹林からは、山頂に続く尾根南面(日本岳南側)の荒々し岩場を見上げることができる。もう少し落ち着いて歩きたいが、周回のための時間が稼ぎたいので、全力が100とすれば、約90パーセントの力で歩く。今日は気温が低いので、助けられている。それでも汗が吹き出してくる。

登山道は岩場に入り、険しくなってくる。危険箇所には鎖が設置されよく整備されている。下をのぞき込むと断崖になっている。転倒でもしようものなら、イコール滑落を意味する。順に「指弾ノ窟」「朝日の窟」「笙ノ窟」「鷲の窟」と続き、下から上がってくる岩本新道と合流する。

岩場の鎖場、固定ロープ、鉄梯子を使って日本岳のコルに立つ。少し進むと石畳がある。岩の上からの展望は抜群だが、ガスが多くて遠望はきかない。ここで初めて先行していた二人組と登山者に追いつく。ガスの切れ間を狙って撮影。このあたりから、鎖場、固定ロープ、鉄梯子、桟橋が連続する。コルから山頂までは気が許せない。時間が稼ぎたいので、息を切らせてグイグイと高度を稼いでいく。小普賢はガスの中だった。


頭上の桟橋 。このあたりツクシシャクナゲが多い


大普賢岳山頂1780m

大峰奥駈道に合流すると山頂は近く、一気に山頂まで登る。下山のご夫婦と出ある。山頂では、3人のグループが昼食中だった。相変わらずガスが勢いよく流れていく。その合間を縫って撮影に励む。天上は青空なので、前線の通過後に大気が入れ替われば好天になる予感がする。ガイドブック通りなら、山頂までの所要時間は2時間30分だが、本日のタイムは小休止の時間を差し引くと1時間40分で山頂に立てたことになる。気温が低くそれほど体力も消耗してないので、この時点で周回コースをたどることにする。ここで単純なミスをする。地形図を見ずに山上ガ岳の方に降りてしまう。すぐに間違いに気づき、コースを修正するが15分のロスタイム。


大普賢岳山頂

さてここからが、主要幹線道路の大峰奥駈道だ。といっても、いきなり岩場の降下の悪路から始まる。

 


大普賢岳山頂から稲村ガ岳方面。ガスが山頂部を覆っている

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2004_11_13 大普賢岳(大峰)