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2004_11_6 仙ガ岳

 

仙ケ岳(鈴鹿)2004年11月6日 No.292 隊長

堰堤空き地8:48〜林道終点9:18〜不動分岐10:05〜10:08不動10:3〜南尾根〜11:40仙の石12:40〜白谷〜林道終点14:00〜堰堤空き地14:20

紅葉を追いかけて鈴鹿南部へ。この仙ケ岳南尾根は、御在所の中道と同様に高度感と展望の味わえるコースだ。この山域も例に漏れず、植林が山の奥深くまで進んでいるが、この尾根は例外で峻険な岩場が連続するため開発から免れている。カシなど常緑樹が少し混ざるが、ツツジ、ドウダン、シロモジなどの落葉樹が主体なので、この時期は紅葉が期待できる。白い岩と青空、背景の植林の緑がアクセントになり、いい構図が次々の展開するので撮影が忙しい。帰路は白谷を使い下山した。

前夜、仙ケ岳の南尾根と竜が岳の遠足尾根に的を絞ったが、決断ができないまま寝入ってしまった。朝起きた都合で山域と選択しようと思ったときは、例に漏れずアプローチの短い山になってしまう。従って本日は、仙ケ岳と言うことになった。新・分県登山ガイドによると、三交バス仙ケ岳登山口バス停を基点にコース設定がなされているが、どうやら路線が廃止になったようで、ガイドの記述も急遽、タクシーの利用に訂正されていた。マイカーなら大きな砂防堤まで入ることができるが、度重なる台風のために林道がかなり荒れていて、乗用車であるば途中で立ち往生しかねないほど林道が荒れている。従って、乗用車なら林道脇に駐車することになる。

林道を30分ほど歩くと、登山コースの基点になる林道の終点に着く。林業者の方が、多少は林道を整備されているようで、軽トラックならここまで入ってこれそうだ。本日は穏やかな秋晴れの好天になったので、30分も歩くと汗ばんできた。廃屋の営林署小屋は荒れ放題で、あまりよろしくない。ここでコースが二手に分かれる。右を進めば滝谷不動、左を行けば白谷コースだ。この二つのコースを使って、周回することになるので、どちらからはいるかは登山者任せだ。このコースが初めての場合は、峻険な南尾根を登りに使うことをお勧めする。

何度も谷を渡り返しながら水量の豊かな谷を詰めていく。植林で薄暗い登山道だが、不動までの半ば過ぎから明るい雑木林になる。不動鞍部が近づくにつれて、谷の傾斜が増してきて、固定ロープや岩に掴まりながら急登をしのぐ。


不動明王

約1時間で谷の源頭の不動の鞍部に登り着く。不動は右に少し進んだ岩場にある。大きな岩をくりぬいて不動明王が祀られている。大きな岩の上には、大日、不動、地蔵の三体の石仏がある。岩の上に登ると胸のすく展望があり、リンゴをかじりながらひとときの時間を過ごす。先行している男性二人組の登山者が岩場を登っていくのがよく見える。ここから見る限り、紅葉の等高線は800m付近だとわかる。昨年は山頂付近が見頃だったと思うが、今年は少し早いようだ。


不動の岩場からの展望。これから岩場が続く

さてここから長い岩場の尾根が続く。鞍部まで戻り登りにかかると、いきなり大きな岩が立ちはだかっている。脆い花崗岩は滑りやすく、固定ロープに掴まって登る。グイグイと高度を上げ、岩場はいずれも展望が良いので、その都度カメラを取り出して撮影をする。

紅葉は白谷側がよく、御所平がよく見えている。アップダウンの激しい南尾根は、変化があってなかなかおもしろい。岩場の乗越などは、御在所の中道よりも高度感を味わえる。4つのピークの向こうに、仙の石が小さく見えている。


白谷側の紅葉


御所平を望む


P3からP2,P1を見る


P2付近紅葉


P1付近

展望はP1付近がよい。ご夫婦がひと組、P1のピークで昼食をとっていた。南尾根では、下山の単独男性二人と出会った。山頂には何人かの登山者が居るようだが、御在所や朝明に比べると実に静かな山域だ。気兼ねなく心ゆくまで楽しめる。本峰を見ながら時間を気にせずにゆっくりと昼食をとった。


仙の石

下山は白谷を使う。堰堤が現れるまでは、こじんまりとした明るい谷だ。黄金色に輝く谷を、石を拾いながら軽快に降りる。堰堤を過ぎると薄暗い植林帯に入る。途中で御所谷と交わり、谷も水量を増してくる。何度か谷を渡り返すが、踏んだ石が崩れて、どぼんとはまってしまった。登山道は荒れていて、一カ所通行が困難な所があった。鎖場を過ぎると林道終点は近い。

 

2004_11_6仙ケ岳