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藤原岳(鈴鹿)2003年9月23日

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藤原岳(鈴鹿) 2003年9月23日 N0.226 隊長

 昨日の青空はどこへ行ったのか。山の撮影は天気次第だ。だけど今日は目的があった。坂本谷コースがしばらくは使えそうにないので、木和田尾根を正確にトレースすることが目的であった。曇り空とはいえ、山歩きには絶好の季節になってきた。これから紅葉の季節にかけて、気持ちの良い山歩きができそうだ。

藤原パーキング(9:12) 〜 白瀬峠登山口(9:29) 〜 坂本谷分岐(11:34) 〜 冷川谷の頭(12:28) 〜 天狗岩(13:33) 〜 避難小屋(14:06) 〜 展望丘(14:18) 〜 避難小屋(14:54) 〜 聖宝寺コース長命水(16:28) 〜 藤原パーキング(16:53)
*タイムは昼食休憩時間を含みます。

工事中です


両ケ池から定点撮影

 いつものように両ケ池から山を見る。雲が高いのでまずまずのコンディションのようだ。今日は曇りの予報だったので、コースのトレースに専念したいところだ。藤原岳といえば、坂本から上がり大貝戸か聖宝寺に降りるのが定番だった。しかし、坂本谷は土石流の後遺症で入山禁止になっている。復旧工事は進んでいるが、花の谷に戻るには、かなり時間がかかりそうだ。これも自然の摂理なり。ということで、やはり安定した新しいルートが必要だ。聖宝寺をから上がり大貝戸で降りるのは定番だが、縦走路を絡めた方が醍醐味がある。ただ歩行距離は12キロを超えるので、初心者向きではない。マイカーを利用するなら、新しくできた藤原パーキングが好位置にあるので、ここを起点に山歩きを計画したいところだ。電車を利用するなら、西藤原駅を起点に考えたい。


藤原パーキングを起点に

 国道を山口に向かって進み、東海自然歩道の標識で左の林道に入る。道なりに進むと、右手に現役の炭焼小屋が見えてくる、これを左に進むと貯水場を少しすぎた所が白瀬峠登山口だ。


白瀬峠登山口

 国土地理院の2万5千図にある一般的な登山道と比べると認知度は低く、踏み後も曖昧なところがある。しかし県体のコースとして使われたこともあり、雑木林が多く残るよいコースだ。


レイジンソウ

 彼沢沿いに登り始めるところで、レイジンソウがたくさん咲いていた。春はミスミソウが見られるところだ。しゃがんで撮影をしたのはいいが、その後がいけない。もしかして、と思っていたことが現実に。ヒルが5匹ほど足にくっついていた。急げや急げ、上ってくるヒルを払いながら源頭まで一気に上がる。しっかりと雨が降ったので仕方がない。しかし谷を離れるともう大丈夫のようだ。さて、ここからのトレースが問題だ。山腹を徐々に高度を上げ、尾根に乗るあたりで二手に分かれる。北のコースは電線に下、南のコースは少し南の尾根で、セメント会社の標注がある。雰囲気のよい雑木林が続く。

 赤ペンキに沿って上るとこのルートになる。しかしやがて二つのコースは見晴らしのよい鉄塔のところで合流する。猿の鳴き声他遠くから聞こえていたが、どうやら鉄塔のところで団体さんと鉢合わせになったようだ。あれだけたくさんいるとちょっとたじろいでしまう。ボスが鉄塔に乗りこちらの様子をうかがっている。近寄りがたい雰囲気だ。急ぐこともないので、彼らが遠ざかるのを待った。



坂本谷上部 鉄塔から

 少し秋らしく涼しくなってきたので、ペースが上がる。坂本谷の分岐から白瀬峠を経由せずに、巡視路を冷川谷の頭を目指してぐいぐいと上がる。(坂本谷の分岐付近のGPSのトレースと地形図が食い違っている)標高差は200mだが、傾斜があるので、ひと仕事が必要だ。鉄塔付近は花が多い。シロヨメナ、アケボノソウやカワチブシが群生している。


シロモジ 紅葉にはまだ早い


シロヨメナ


冷川谷の頭 1143.4m

 本日は曇りの予報だったが遠望がきく。少しおなかもすいてきたがもう少しがんばることにする。雑木林の苔むしたカレンフェルトまできて昼食休憩とした。この時点でまだ誰にも出会っていない。この時期は低山よりもアルプスの紅葉だろうなと、昨年の自分のことを思った。確か昨年は紅葉とともに高度を下げてきて、台高や鈴鹿の紅葉で雪になったことを覚えている。さて今年の紅葉はどうだろうか。雑木林を駆け抜ける涼風が気持ちよい。


カレンフェルト


ミツバフウロ

樹林を抜けると天狗岩手前で草原になる。カワチブシは少し花の時期もすぎているようだが、ミツバフウロは今が盛りだ。ほかにシオガマギクがちらほらと咲いていた。


カワチブシ


シオガマギク

 天狗岩手前でまたオニグルミの実を拾う。天狗にはよらずにそのまま避難小屋を目指した。ここでなっきーさんと時間差1時間半だったようだ。


テンニンソウ

 灌木帯を抜けるとテンニンソウが多くなってくる。地味な花ではあるが群生すると見事なものだ。アケボノソウの所々に群落をつくっていて、カレンフェルトの点在する登山道を花を実ながら歩くと豊かな気持ちになる。

 


藤原岳展望丘


アケボノソウ

 避難小屋までくると登山者が見られる。


御池岳


マユミ

 


避難小屋


小屋で出会ったご夫婦

 

2003_9_23