歩人倶楽部  最新情報  レポート  登山  バリエーション  ブログ  プロフィール

伊吹山2003年6月29日

home

野登山(鈴鹿)2003年6月29日(日)N0.215 隊長

 鈴鹿南部の魅力はどこにあるのか、この足で確かめようとまずは野登山に行ってきた。山頂まで車ですいすいと行ける山だとは聞いていたが、まったくその通りだった。もちろん半分故障しているこの自分の足で歩いたが。さてこの山は何が売りで、魅力をどう引き出すか、大きな課題を背負って山を下りてきた。花は、ホタルブクロ、アカショウマ、コナスビ、サワギクなどを見かけた。


ホタルブクロ

 国道306号線から石水渓谷に入る。途中鈴鹿峠へとの分岐を右にとり坂本の集落まで車を進める。集落を中を東海自然歩道が通っておりまっすぐ進んでいくと小岐須渓谷に到る。野登山は山頂付記に民家があり、山頂にはNTTの無線中継基地があるため、山頂まで来るまで上がることができる。夏の夕涼みに車で上がるのも悪くはない気がする。
 登山口は坂本の集落を少し過ぎたところに、鶏足表参道の案内がある。登山口ではなく参道となっているのは、山頂にお寺があるからだろう。案内板近くには道路が狭いく駐車のスペースがあまりないが、少し広まったところに何台かは駐車できる。山の人気から考えると必要十分なスペースだろう。
 準備を済ませ、参道から歩き始める。参道といっても舗装された作業道に成っていて、軽自動車なら無理なく通行ができる。この時期はあまり花は期待できないが、参道脇にはホタルブクロがたくさん花をつけている。しばらく進むと堰堤の近くに橋があり、舗装道路はここまでである。橋の手前には駐車スペースがあるので、ここまで車で入り込むこともできる。
 橋を渡ると未舗装の荒れた作業道になり、植林のために薄暗い雰囲気にかわる。左手に渓流の音を聞きながら、涼風が吹き抜ける作業道を歩くのも悪くはない。交差する渓流を徒渉すると、道幅も狭くなり徐々に傾斜が増して、登山道の様相を呈してくる。案内板に従い分岐点を右手にとる。植林のために視界は開けず、余計なことを考えずに登りに専念する。いっきに汗が噴き出してきたが、耐えて登る。冬場はもう少し軽快に上れていたはずが、夏場になると急に足が重く感じられる。これも低山登山の宿命かな。

 
伊勢湾を望む                 入道ケ岳


 植林が切り開かれた所まで来ると、視界が開け下界のようすが手に取るように見える。空気が澄んでいるので、伊勢湾口に浮かぶ神島までくっきりと見えている。梅雨の時期の思いがけない見晴らしに、足をとめしばし体を休める。左手には山頂に通ずる道路が見えている。
 一息入れて登山道にもどり少し登ると参道が道路と交差する。道路を超えると左手に大きな風車が目に入ってきた。風はかなりあるのに風車は回っていない。どうしてだろうか。この辺りは公園のようになっていて、休憩適地である。


参道の杉並木


 やがて民家を過ぎると参道は道路に合流し、山の西から回り込むように進む。しばらく進み道路と分かれれまた参道に入る。参道といっても車が十分に通れるほどである。
 野登寺の下には駐車場がある。車が一台止まっていた。もちろん登山者には誰にも会っていない。そこから参道を進むと話には聞いていた大きな杉の木が参道に並んでいる。ずいぶん立派な杉である。樹齢にすると3〜400年だろうか。野登寺といい、この杉並木といい、歴史に興味が湧いてくる。お寺は台風で壊れたと聞くが、今は修復されていて新しくなっていた。

*鶏足山野登寺の歴史は古く、醍醐天皇の時代に遡る。秀吉の安楽越えの際に全山消失し、1601年に再建された。


野登寺


 境内の右手から再び登山道に入り少し登ると道路と合流し左手にNTTの無線中継施設が目に飛び込んでくる。三角点は東の端にあり、ここのブナ林は貴重らしい。鈴鹿南部の稜線上の山々が見たいので、道路を下っていく。

 
宮指路岳                    仙ケ岳

 しばらく進むと右手に視界が開け、鎌ケ岳からの南の山々を見渡せる。この角度からの眺めは初めてなので、稜線を目でたどり山を確かめる。道路脇には、アカショウマ、サワギク、ホタルブクロ、コナスビが風に揺れていた。


コナスビ


 風車の所まで下りベンチに腰掛けて昼食休憩にする。ラーメンやスパゲッティーを持ってきたが、結局おにぎりを一個食べて終わった。下山後、鈴鹿峠から土山に抜けて国道1号線を使って戻った。

 

 

2003_06_21