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霊仙山(鈴鹿) 2003年3月23日(日)

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霊仙山(鈴鹿)2003年3月23日(祝)No.204 隊長、ウサギ(途中からじんじん、ふーみん、山ちゃん)

今畑登山口(9:00)−笹峠(9:50)−近江展望(10:45)−南霊岳ー最高点ー霊仙山頂−汗フキ峠−今畑登山口(16:00)

 特に大きな期待があるわけではなかったが、天候、花、山仲間の3拍子が揃うと、思い出に残る山行となる。先月このコースを辿ったときは、ガスと雪で白一色だったが、今日は雪がアクセントになり、主役は福寿草の黄色、ミスミソウの白色、青空の青色、笹の緑色と、春一色の霊仙を堪能できた。自然と山仲間に感謝!


稜線福寿草

 言わずと知れた霊仙の人気コースを辿ってみた。お目当てはミスミソウと福寿草だ。この時期になるとどの山でどの花を見るかでスケジュールされていく。特に春の花の命は短いので、2週間も外れるとまた来年と言うことにもなる。しかし天気ばかりは思うに任せず、涙をのんで又来年ということも。ところが日頃の行いがよかったのか、これ以上ない天気に恵まれた。家を6時45分に出て、今畑の登山口を目指す。鞍掛峠を越えるのが時間的にも距離的にも最短であるが、ゲートの開閉情報が入手してなかったので、大事をとって関ヶ原から名神で回り込んだ。いつもよりも少し早く出たので、快調にとばし2時間15分で登山開始となった。先月にこのコースを辿ったときは私ひとりだったが、今回は登山口付近には沢山の車が停められていた。廃村を過ぎ薄暗い植林帯をひとりで登るのはあまり気分が乗らないが、今日は好天にも恵まれ登山者の賑わいを感じながらだと、気分も乗ってくる。基本的には単独登山が好きだが、春の賑わいも喜ばしい。

 廃村になった畑にも福寿草が咲いている。昔の事はわからないが、この花は里の野原でも見られたのかもしれない。植林に入りぐいぐいと高度を上げていく。足下のミスミソウが気になり撮影のチャンスを伺うが、みなさん蕾のようでなかなか被写体をかってでるものがいない。しかたがないので、下山時の汗拭き峠に期待を繋げ、笹峠に歩みを進めた。このあたりはどこでも登山道になるが、いつもブナ林に足が向く。ブナ林でコーヒータイムをとり、これからの急登に備える。笹をかき分け尾根の付け根まで進み、登りにかかる。今日は足下がしっかりしているので大変登りやすい。確か先月は雪解けで難儀した記憶が新しい。標高差が300Mほどあるので、決して楽な登りではないが、展望の良さとさわやかな風に助けられて、快調に高度を稼ぐ。傾斜が緩くなる頃に近江展望に到着した。真新しい案内板がかかっている。予定は聞いていたが、山大好きさん達の手によるものだろう。雨風にさらされていつかは朽ちるだろうが、少なくとも私がこのコースを完走できる間は役目を果たしてほしいな。

 雪にない稜線は大変歩きにくい。先月スノーシューで歩いたときは快適だったが、石灰岩が露出すると厄介なコースになる。しかし福寿草のお出迎えに、これからの稜線歩きにも期待が膨らむ。そして期待を裏切らない福寿草が出迎えてくれた。ここ霊仙の草地に咲く福寿草は、藤原の樹林に咲くそれとは少し趣が違う。南霊岳手前でザックを降ろし撮影していると、山ちゃん、じんじん、ふーみんが追いついてきた、どこかであえるだろうとは思っていたが、ちょうど昼食時間になったのでこれから行動をともにすることになった。山仲間にお天気に花があって、時間の過ぎるのも忘れるほどである。

 本日はショートカットせずに登山道を辿った。笹が出始めると最高点も近い。いつもこの頂はパスをすることが多いので、 この最高点からの展望は新鮮に感じられる。笹をこぎ雪の丘を登ると三角点は近い。長浜の町並みが箱庭のようによく見える。伊吹山の雪もなくなり景観としてはあまりよろしくはないが、その向こうに見える白山はまだまだ白く輝いている。好天とはいえまだまだ春の風ではないので体が冷える前に越を上げた。


1年に一度ある
かないかの集合写真


汗拭き峠のミスミソウ

 今回は経塚山はパスして、地形図にある登山道でお虎ケ池に向かう。池は氷りに覆われているが、融けだしている。お猿岩から急降下して見晴台に到着。山大好きさんご一行に追いついた。初めての対面である。このあたりはホームグランドなので、これからも何度となくお会いできるでしょう。それからヤマボウシさんご一行にも出会えた。花のポイントはよく心得ているようで、年に何度かはこうして出会うことができる。

 さて、ミスミソウの課題が残っていた。汗拭き峠付近で必ず咲いているはずである。花の時期は若干早いが、出始めた頃の方が写りがいい。予定通り沢山のミスミソウと出会えた。生育環境としては日本海側のものの方が花が大きい。特にこの山域は伊吹山同様に太平洋側と日本海側の両方の影響を受けやすいので、花の種類も多様だ。藤原にはあるが、ここ霊仙には花の大きさ数ともにかなわない。強いて言えばがく片の色の変異も多いので、別の色を見てみたいものである。うっすらとピンクががったものは見たが。

 今回は収穫の多い山行であった。帰りは鞍掛峠を越えて帰った。

 

 

2003_03_2