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三峰山(台高) No.186

 

三峰山 2002年12月1日 No.186 隊長、うさぎ

新道登山口(10:13)ー(11:03)新道峠(11:10)ー(12:05)三峰山頂(12:50)ー八丁平(12:55)ー新道登山口(13:50)

 先週に引き続き台高になった。昨日の天気予報ではある程度期待ができたが、現地に出向いてみると、雨また雨であった。吹雪やら雨やら、これで台高は3連敗である。午後ほど天気がよくなる予定だったので、自宅から登山口まで2時間と計算して7時に家を出た。松坂ICから国道166で飯高まで車を進めるが、ワイパーをとめることはなかった。川俣小学校を過ぎて、箸を割った所が、北奥林道の入り口である。大きな案内板があるので見落とさないだろう。福本の集落を過ぎ約15分で福本登山口に到着した。すでに2台車があり、出発の準備中だった。今回は新道登山口からの入山を予定していたので、ここから3キロ先の新道登山口へ車を進めた。予定通りに到着できたが、雨がやむ気配がないので、少し様子を見ることにした。少し雨が小降りになってきた頃にもう一台車が到着し、すぐに準備を済ませて3名の登山者が出発していった。我々も後を追って出発した。


新道登山口

 登山道はたいへんよく整備されている。登山口からは石でできた階段状の登山道が続いている。やがて植林帯に入るが、道幅もありしっかりとした登山道だ。昔は峠越えの生活道路だったのっだろうか。やがて傾斜がきつくなり、登山道はジグザグになってくる。峠が近づくにつれて雑木が多くなり展望が開けるところもあるようだが、ガスがかかって何も見えない。傾斜が緩くなった頃に峠に到着した。葉を落とした樹林は明るくて広々としている。小さな大日如来が祭られていた。由来はわからないが、推測するに、昔の旅人の安全祈願だろうか。


大日如来

 稜線の登山道を東に進む。カエデの種類はわからないが、トンネル状になった登山道は歩いていると気持ちがいい。鈴鹿の痩せ尾根の稜線登山道と違い、ここは軽自動車でも通れるほどの幅がある。また起伏も少なく、雨で滑るの除くと大変歩きやすい。稜線の南側(三重県側)は植林帯で、北側(奈良県側)は夏緑樹林(落葉広葉樹林)になっている。このような森の王者はやはりブナであるがだ、この稜線はあまり多くなさそうだ。やたらと目につくのがリョウブだろうか。ドウダン系も多そうだが、この時期に緑の葉をつけ花の準備をしているのがアセビだろう。

 緩やかな登りと下りを繰り返すうちに、神末からの登山道と合流した。山頂まではもう少しの距離だ。数百メートルを緩やかに登ると山頂に到着した。標高差はわずかに500mほどなので、少し物足りなさを感じるが、これも林道のおかげである。新緑、花、紅葉、樹氷と、それぞれの季節の見頃には多くの登山者で賑わうのだろう。

 

 山頂からは三重県側の展望はない。しかし、奈良県側は開けていて、倶留尊山を中心とする室生火山群が俯瞰できるようだ。これは次回に期待しよう。相変わらずの霧雨だが、風がないのが救いである。いつもツェルトの準備はしているが、今日も敷物として使われた。これを本来の目的で使用する時は、エマージェンシーである。この横文字の癖は、K知事の影響が体に染みているからだろう。しかし特筆すべきは、本日のランチメニューである。「ちゃんこ鍋」だ。今日を境にインスタントを卒業して、鍋シリーズを始めようと思う。調理は簡単だ。ウサギが準備した材料を、ガソリンストーブで暖めた鍋にぶち込み、「ちゃんこ鍋」の素を入れる。あれ、インスタントだ。しかし材料は天然素材である。これから氷点下になる山行では、ガソリンストーブは頼もしいアイテムだ。


ちゃんこ鍋

 山頂から八丁平まではヤシオが多いようだ。新芽が出て花の時期が来れば様子がよくわかるが、落葉の時期は木の肌ら枝の様子からでないと種類がわからない。圧倒的にシロヤシオが多そうだが、アカヤシオらしき木も確認できた。5月の花の時期が楽しみだ。


八丁平

 八丁平は山頂から5分とかからない。ススキの原からは胸のすくような眺望が期待できそうだ。山頂を振り向けば、樹氷がさぞかしきらいだろうし、新緑とシロヤシオのさくころも見逃せないだろうと思いつつ、カメラの構図をシミュレーションしてみた。


高見山

 帰りはハイスピードで下山した。八丁平から約60分で登山口に到着した。雨はやむ気配がなかったが、少しガスが切れてきたようで、帰り際に少しだけ高見山が顔を見せてくれた。


中央構造線の路頭

 帰りには中央構造線の路頭を見物した。右と左とでは全く地質が違っている。少し学術的な気分になったところで、今度はスメールの湯につかって一日の疲れをいやした。700円也。最後に観光登山の締めくくりは道の駅でお買い物である。

 

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