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御池岳、鈴北岳 2002.08.25 No.170

 

御池岳、鈴北岳 2002年8月25日 No.170 隊長、途中からたろぼうさん、やまぼうしさんと偶然出会い午後からは行動をともにした。

 残暑の戻りはあるが、鈴鹿の山は大陸の高気圧に覆われ、秋の気配を感じるいい天気になった。暑さに負け、高嶺の花に誘惑されて、しばらく鈴鹿から遠ざかっていたが、秋の花に誘われて御池岳に足を運んだ。8月に入ってから雨が少なかったせいか、タマゴタケやギンリョウソウには出会えなかったが、フシグロセンノウ、カワチブシ、アケボノソウ、シロヨメナ、カリガネソオウ、ミツバベンケイソウなど、秋を代表する花を堪能できた。

 期待していた花が咲いているとほっとする。コグルミ谷登山口では予定通りフシグロセンノウが出迎えてくれた。登山口付近の車は数台、この時期の鈴鹿の山は、春の賑わいが嘘のように静かなものだ。登山口では早速カメラを取り出してフシグロセンノウを撮影する。今日も撮影機材がびっしりとザックに詰まっている。甘えればいくらでも荷を減らすことはできるが、これも鍛錬と思いあえてレンズを1本増やしてきた。


フシグロセンノウ

 この時期はコグルミ谷も花はない。上に行けば花があるので、ここはひたすら登るのみ。昨日は雨があったので心配はしていたが、案の定、足下ではヤハヒルくんが吸血ダンスをしている。これをみると自然と足が速くなるからおかしい。天気予報では暑くなるといっていたが、ひんやりとして気持ちがいい。気持ちいい汗をかきながら長命水に到着。飲み水の予備と、ラーメン用に1リットル補給する。いつものことだが、ここの水は実にまろやかでおいしい。カタクリ峠までに、ヤマジノホトトギスが見られたが、他には見る花がない。急登をしのぎ、峠に出た。昨年はこのあたりに、ギンリョウソウやタマゴタケが多かったが、少し探したが見つからなかった。8月の小雨の関係か?

 


丸山

 休憩もそこそこに丸山を目指す。時間軸が登り時間の長いアルプスモードになっているので、標高差200m、30分の登りの感覚がつかめない。気がつくと山頂だ。誰もいない。この時期にこのあたりを徘徊しているのは、かなりのベテランばかりだ。それぞれの場所でそれぞれの楽しみがあるだろう。そんなことを思うと決められたルートから外れたくなる。南西の方向に降りてボタンブチに向かう。ひとりで歩くと鹿と出会う確率が高い。ガサガサするので身を潜めると、鹿の団体が風のように駆けていった。めちゃ、かっこえーーー!真似をして鹿走りをしたら、30秒で息が上がった。呼吸を整えていると、先ほどの鹿の団体がまたやってきて、風のように去っていった。

 


カワチブシ

 しばらく笹を分けて進むと、ボタンブチの見える笹原に出た。日差しはあるが、真夏の強さはない。天狗の鼻でお昼休みにする。ブシュッと缶を開けゴクリとひと飲みすると、おーーーい「隊長」と呼ぶ声が。こんな時期に笹をこぐのはよほどの好き者だ。たろぼうさんとやまぼうしさんだった。合同昼食会になった。やまぼうしさんのザックからは色々と手作りの食べ物が出てくる。冷えたキュウリの塩もみはうまかった。ごちそうさまでした。以後行動を共にした。ひとり気ままな山歩きもいいが、仲間とわいわいやるのもよし。

 


天狗の鼻

 探検に天狗の鼻を降りてみた。昨年同様、タムラソウを発見。ミツバベンケイソウの群生は見事。地をはうように育ちの悪いシモツケソウを数株見つける。この笹がなければ花畑が発達するかもしれない、とふと思った。


アケボノソウ

 笹をこいで丸山にもどり、正規ルートで遭難碑まで歩く。途中で咲き始めのアケボノソウを撮影する。お目当てはカリガネソウだ。今年も見事な群生を作っている。しかし、この臭いは何とかならないか。図鑑には強い臭気があると書いてあるが、何にたとえればいいかな?まん丸なつぼみが印象的だ。三脚を出して撮影モードに入るが、花が小さく風もあるので、苦戦する。果たしてできばえは?


カリガネソウ

 


アケボノソウ

 相談して鈴北からタテ谷を降りることにする。人通りの少ない登山道なので道が荒れている。しかし、お構いなしにぐんぐんと高度を下げて下山完了。今回は献血せずにうまくやりすごしたなと感心して家路についた。ところがお風呂から上がりふと足をみると、タラリと血が出ていた。タテ谷でやられたかな?

 

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