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御在所岳(鈴鹿) 2002.4.28 No.155

 

御在所岳(鈴鹿) 2002.4.28 No.156 new

 御在所山の家−中道−山頂−峠道−武平峠−御在所山の家

 参加者:じんじん、ふーみん、山ちゃん、うさぎ、隊長の5人

 2週間前に、馬の背尾根のたくさん花をつけたアカヤシオを見ているだけに、期待も大きかったが肩すかしをくらった気分だ。花の咲き方にも山と谷があるようで、今年は芳しくなかったようだ。ちょっと肩が落ち気味だが、シロヤシオとホンシャクナゲに期待したい。

 この時期の山の天気は読みにくい。御在所山の家から中道に入るといきなりの急登が始まる。撮影道具が重いのでちょうどよい速度になる。今日は5人のグループだが、皆さん山慣れているので、直ぐに呼吸が合い一定のペースで登り始める。開けたところから見る山頂はガスの中である。中道上部には頃合いのアカヤシオが見えている。おばれ岩まで登り一息入れる。気温は高くないが湿度が高いせいか汗が出てくる。
 このコースは御在所登山コースのメインストリートだ。次から次ぎへを登山者が上がってくる。登山者と言うよりもハイカーのような軽装の人も多い。いざとなれば帰りはロープウェイがあるから大丈夫だろうが、他の山では通用しない。基本装備は必要ではないだろうか。


 岩場から次の岩場へと、眺望を楽しみながら高度を上げていく。見るべき花はミツバツツジくらいで、ガスの切れ間から覗く眺望がかろうじて高度感を楽しませてくれる。
 キレットを越えてアカヤシオの核心部への登りにかかる。ガスの中ではあるが、花街道に期待が膨らむ。この岩峰帯は、「鈴鹿を歩く」の表紙にも使われている。アカヤシオの咲っぷりは見事だ。この写真が目に焼き付いているので、期待も高まるというものだ。しかし残念ながら、花も少なくてガスの中である。カメラを構えるものの、気が萎えているのでいい加減にシャッターを切る。ガスにかすみ花一輪は綺麗だが群れて咲く様は壮観である。


izanagiさんの演奏

 それからひと登りして、富士見台に出た。これまたガスの中で、大黒岩も見えない。大黒岩で昼食も考えていたが、思案に及ばず。講演に出るとシンセサイザーの音が聞こえてくる。鳥居の下で、いざなぎさんという人が気持ちよくシンセサイザーを演奏している。ガスの中、なかなか幻想的で癒し系のmusicだ。雰囲気に飲まれてウサギがCDを買う。2000円也。何とも不思議な気分だ。他の鈴鹿の山にはないものがこの山にはある。観光開発された公園に足を踏み入れると、今までの登山モードがいきなりハイカーモードに入るところが刺激的だ。以前は、俺は自分の足で登ってきたといった優越感を感じたものだが、最近は肩肘張らなくなってきた。しかし、楽をして山に登っていると、足腰弱るのが早いよ、と言いたいね。人生努力だ。

 タイムトンネルの前で記念撮影。昨晩は、52年前の雑誌の記事を読んで感慨にふけった。記事の中身は以下の通りだ。

■御在所山の家の50年前の様子
「週末などは戦後特に多くなったが婦人連れの客が(だん體)団体でやってきて、アルバイトの学生が寝床の整理をしなければ片づかないなどというひ日もある」山と渓谷1950年10月号より引用。昨年は本の宣伝で、佐々木さんに会いに行ったのですが、少しお客さんが来ると赤字になるので困るとおっしゃっていました。当時を忍んで見える方があるそうなので、頑張ってください。

■50年前の御在所中道の様子
「日曜日の朝など色とりどりの洋装にパラソルをもってアケビ籠などさげた婦人群とそれに付随した男子達がこの急な岩の多い尾根を埋める。」山と渓谷1950年10月号より引用。
今でもそうだが、当時も人気の登山コースだったようだ。当時はロープウェイなどなかったので、山頂には団体の観光客もいなかったでしょう。

 今ではただの観光写真だが、これが後50年すると価値が出てくると思う。真新しいタイムトンネルも朽ちているだろうし、当時の登山者の服装がおもしろいと言われるだろう。

 話が大幅に逸れた。アカヤシオを絶賛するつもりが、50年前にタイムスリップしてしまった。しかし人の出合いというものは本当にすばらしいと思う。山ちゃんも元気だし、じんじんとふーみんに出会えて良かった。

 山ちゃん、紅茶ありがとう、すげーうまかった。

 

 


 

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