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(入道ケ岳避難小屋巡り) 2002.4.6 No.151

 

入道ケ岳避難小屋巡り(鈴鹿) 2002.4.6 No.151 new

 まず最初に言わせてもらうと、このルートを歩いたのは後にも先に私ひとりかもしれない。ピークまであと180mの所から折り返して来るときの心境は複雑であった。与えられた課題は、4つの登山道の中腹にある避難小屋の写真を撮影すること。ハリマオさん、まよねこさんにご助言いただき、またがきんちょ隊のtohruさんにいたっては、最後の池ケ谷の避難小屋に激励のメッセージを置いていただき、まことに涙が出るほど嬉しゅうございました。皆様のおかげで、何とか無事に完走することができました。

275m 07:35 井戸谷登山口のP
 6時過ぎに目が覚める。いつもと違う山歩きをすることになるので、少し神経が過敏になっている。最初からピークはあきらめているので、逆に気分的なゆとりがある。本日のポイントは、井戸谷と北尾根の2カ所でのトラバースだ。地形図の等高線の混み具合、避難小屋の位置から判断して、2カ所を選定した。
 朝が早いのに登山口にはすでに車が3台止まっていた。皆さん早起きですな。私の場合こんな時間に登り始めることはまれである。せっかくの休みだから重役出勤に限る。荷物はなるべく軽い方がいいに決まっているが、普段から甘やかす癖をつけておくと、テント山行につけがまわるので、あえてカメラ2台の標準装備とする。と言いたいところだが、今回はちょっと甘えて、コンロ、ツェルト、交換レンズ2本をおろす。


■530m 08:21 井戸谷避難小屋
 飲み過ぎで少しからだが重いが、特に心身に故障はない。いつものようにペースを気にしながら歩き始める。この井戸谷コースは入道への最短コースであるが、ヤマヒルが多いのでこれからの季節は避けたい。もう少し気温があがると足下には要注意だ。登山道にはミヤマケマン、ムラサキケマン、ミヤマハコベが目立つ。トリカブトの根生葉から茎が伸び始めている。これがあるということは石灰岩質であり、ヤマヒルの生息条件を満たしているといいうことになる。てなことを考えていると、予定通り避難小屋に到着した。老朽化と台風で朽ちていたが、新しく建て直されていた。それにこの山域にだけある、通報ポイントという新しい案内板が目につく。登山小屋もこの案内板も2年ほど前に整備されたのだろう。まず目的の撮影を済ませる。対象が花だと気合いが入り色々と構図を変えて撮影するが、避難小屋ではいまいち気が入らない。


■730m 09:03 北尾根登山道
 さてここからが課題のひとつを解決しなければならない。北尾根登山道にどのように乗るか、これが問題だ。ここの小屋とだいたい同じ標高にあるので、等高線と平行に移動すれば最短距離で小屋までいける。しかし斜面がザレているので、このルートは難しいと判断した。右手の斜面を見ながら少し登ることにした。ガレ場の上に出たところで取り付けそうなところがあったので、600m付近から取り付いた。傾斜はあるが足下はしっかりとしている。木につかまりながら一気に高度を上げる。しかし、尾根に乗れそうな手前でガレの上部の出てしまい、ゆっく手を阻まれた。仕方ないのでコースを高い方に変更し、何とか笹原に出ることができた。見覚えのあるアセビの回廊の手前の笹原だった。しばらく登ると登山道と合流できた。しかし結構登らされたことになる。もう少しうまい手は無かったかと思案するが、過ぎたことを悔やんでも始まらない。

■535m 09:25 北尾根避難小屋
 アセビの写真撮影と小休止後、避難小屋まで降りる。この小屋も新しくなっている。逆光で撮りずらいが、なんとかフィルムに納める。これで2つ義務を果たせた。まだ先があるので休まずに降りる。途中何組かの登山者とである。山頂のアセビは咲いてましたかと聞かれた。説明するとややこしくなるので、まぶん咲いているでしょうと答えておいた。


498m 0?:?? 北尾根登山道
 さてここでショートカットしたい。まともにこのコースを降りると、また車まで登り返さないといけないので、p498から石神まで降りることにする。いったん沢に降りるので、登り返しがあるが、なんとかなるだろうと。杉林を沢まで急降下し、沢にそって取り付きを捜す。小滝の上で取り付き杉林を登る。結構傾斜がきつい。予定通り石神の所に出た。やれやれ。

■455m 09:56 井戸谷登山道 石神

■275m 10:13 井戸谷登山口のP
 これで予定の課題を2つ済ませた。普通は下山すると、心からなにしれぬ充実感がにじみ出すところだが、そんな感覚にはなれない。残る2課題は普通登山道の避難小屋までのピストンだなと思うと少し気が重くなってきた。なんとかマートで買った赤飯おにぎりを桃の天然水で流し込む。なかなかの取り合わせである。

■575m 10:53 滝ヶ谷道分岐
 3つ目くらいがいちばん気がゆるむところだ。案の定、ペースが一定しない。心が少し乱れている。ペースが一定しないので足がだるくなってきた。つまらない課題は早く済ませたいと思うのが心情なのだろう。心のコントロールに苦しみながら、なんとか分岐点までたどりついた。この間、出会った登山者はひとりだ。一息入れて小屋まで尾根をあがる。

■610m 11:02 二本松避難小屋
 この小屋も新しくなっている。普段はありがたさをあまり感じないが、雨風にときには本当にありがたく感じる。撮影をすませ、3つ目の課題を果たす。

■275m 11:37 井戸谷登山口のP 
 30分で車に戻り。気持ちよさそうに空を飛ぶパラグライダーを見ながら、つぶつぶ昆布おにぎりを食べる。なかなかいける。山頂を見上げるとまだ飛んでいる。少し雲と風が出てきたようだ。先を急ごう。ラスト1本だ。車で移動する。

■285m 11:50 小岐須渓谷山の家P
 ほとんど満車で一台もとめるスペースがない。仕方ないので、少し戻った所に駐車スペースを見つけとめる。ここを基点にすると、入道、宮指路、仙、野登、屏風岩などがあるので、車が多いのだろう。大石橋までアスファルトの道を歩く。ヤマザクラ、渓流、ヤマブキ、ミツバツツジが綺麗だ。何度も立ち止まシャッターを切る。

■385m 12:20 池ケ谷登山口
 さて、最後の一本だ。最後だと思うと少し気が入ってくる。ヤマヒルのメッカだそだが、まだ大丈夫だろう。谷を見ると足がすくむほどの高巻きだた、登山道はしっかりとしているので大丈夫だ。しかし気は許せない。邪念が去ったか、一定のペースでリズムよく足が動く。やはり登山は、心、知、体のスポーツだ。

555m 12:58 池ケ谷避難小屋(ログハウス)
 くぐり岩の上のクサリ場を登るとログハウスだ。やれやれ、やっと最後の小屋にたどり着いた。撮影を済ませ、小屋の入り口に進と名刺が一枚はさんであった。「隊長へ・・・・」なになに、がきんちょ隊のtohruさんからのメッセージだ。激励ありがとう。お陰様で、いっぺんに疲れが吹っ飛んだ。12:10と書いてあるから、今頃は山頂手前くらいだろうか?足元にはエイザンスミレがたくさん咲いていた。デジカメ電池なし。

■385m 13:30  池ケ谷登山口
■285m 13:50  小岐須渓谷山の家P

 帰りにカメラ屋によってこの前のフィルムを受け取り、家にかえってフィルムを切り出して整理する。本日の分は生フィルムの状態で、荷物にまとめ宅配便で発送。やれやれ。イワウチワとアカヤシオが気になる。あしたはどうしよう。

 

 

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