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八ヶ岳  2001.9.23、24 No.128

 

八ヶ岳  2001.9.23、24 No.128

第1日目 自宅(7:00)−美農戸口−美農戸−行者小屋(16:00テント泊)
第2日目 行者小屋(6:00)−地蔵ノ頭−赤岳−中岳−阿弥陀岳−行者小屋
     美農戸−美農戸口(15:40)−自宅(20:30)

 これ以上ないという秋晴れに恵まれました。花の季節も終わり、紅葉には早い時期ですが、連休とあって人出が多く、美農戸まで車で入れずに林道歩きを余儀なくさせられました。前日には乗鞍で初冠雪が見られたほど冷え込んだらしく、日中にもかかわらず冷やしすぎた冷房の部屋に中にいるようでした。そして、二日間とも雲は見られず、それぞれの山頂や稜線からは抜群の眺望が堪能できました。

第1日目 自宅(7:00)−美農戸口−美農戸−行者小屋(16:00テント泊)

 前夜の出発も考えたが、仕事も遅くなり無理することはないと思い、重役出勤と同じで、朝7時の出発となった。ここ鈴鹿からだとアクセスもよく、距離は300キロ近いが、ほとんど高速道路が利用できるため、約4時間で美農戸口に到着できた。無理してカーナビ付きの車にしたので、全く迷うことなくどこでも目的地には到着できる。秋晴れの連休ということもあって、駐車場は満車状態である。美農戸まで入りたかったが、駐車できただけでもよしとしよう。駐車場で早めの昼食をとり、少しでも重量を軽くして出発。長年連れ添っている同伴者は計算高い。

 1時間ほどで美農戸に到着。時間が遅いのに結構な人出である。キノコ取りのおじさんが採ったキノコを山荘前の長椅子の上に並べていた。どれも取りたてで美味しそうだ。それから、なぜかヤマネのぬいぐるみをほしがったので買ってやる。千円で点数が稼げた。少しずつの積み重ねが大切だ。しばらく休憩して出発。南沢のルートをとることにした。沢を数回渡り返しながら進む。登山道はよく整備されていて道幅もあるが、石がごろごろしているので歩きにくい。昨夜からの冷え込みで森の中は冷やかい。だらだらの登りだから夏場は大変だろう。花はトリカブト、アキノキリンソウ、季節はずれのヤマホタルブクロ、ゴマナなどが見られる。しかし、なんといってもこの季節はキノコだろう。キノコ取りの精を出すのでなかなか進まない。水量のある沢もやがて枯れ沢へとかわっていく。

 キノコを採りながらのんびりと歩き、行者小屋に4時前に到着する。テント場はもう満員状態で、森の中に平坦なスペースを見つけ、早速テントを設営する。その後小屋へ行き、ひとり500円のテン場使用料を支払う。そうこうしているうちにすぐに日が陰りはじめた。冷え込みがすごい。大陸からの冷たい空気の塊のなかに入ったのか。

 朝5時に起きて、朝食を済ませる。よく成長した霜柱が、昨夜の冷え込みを物語っている。地蔵尾根の登りはきつい。まだ体が冷えていてエンジンがかからない。森林を抜ける所まで来ると、体も温まり体が目覚めた。鉄のはしごを登りしばらく進と地蔵頭の到着。雲ひとつない好天だ。朝日が眩しい。横岳を背にしばらく進と、赤岳展望荘に到着。確か、「花の山旅7八ヶ岳」の著者は、この山荘の支配人の北原一三さんだった。親近感を覚える。

 稜線からは富士が綺麗だ。本当に綺麗な山だ。北の方を見ると白馬までがよく見える。本州の広い部分が、南から北まで見渡せる。考えてみると日本なんて小さいなと思った。この季節は花がないから、眺望と歩きを楽しむ。しかし、同居人はコケモモの赤い実をついばんでいる。昨日はキノコで、今日はコケモモだ。登山者に何を食べているのといわれ、みんなに振る舞う始末。この行為は午前中続いた。この山に住む鳥たちも、強敵が現れたと思っているだろう。

 赤岳山頂に立つ。ピークは確かに登山のひとつの目標だが、それがすべてではない。楽しみはいくらでもある。どのように楽しむかは、登山者ひとりひとりが決めること。私の場合、山で感じることをどのようにフィルムに納めるか、今のところこれが大きな目標かな。

 次から次へと人が上がってくるし、ピークにはあまりこだわっていないので、小休止程度で赤岳を後にし、中岳に向かう。赤岳を回り込むようにして稜線に出るところが醍醐味があってよかった。夫婦ともども高いところが嫌いじゃないのですいすいと進む。稜線は少しザレているので滑りやすい。しかしこれだけ天気がいいと、どこを歩いていても気持ちがいい。中岳山頂で一息入れて、一気に阿弥陀岳を上り詰めた。昼にはまだ早いけど、ここでのんびりすることに決めた。昼食後はお昼寝タイム。極楽じゃーーー。最高ーーー。

朝から満足のいく稜線歩きを楽しみ、帰路につくことにする。阿弥陀山頂から行者小屋まで屋約600メートの標高差を約1時間で降りた。テントを撤収し荷物をまとめる、少しは軽くなっているはずなのに、結構重たい気がする。どちらの沢を降りるか迷ったが、時間が気になり来た道を戻った。昨日やまねのぬいぐるみを買った、美濃戸のやまのこ村で山菜ラーメンを食べる。キノコがたっぷりと入っていてうまかった。それから林道を歩くこと45分で美濃戸口に到着。3時半を少し過ぎたところで出発した。中央高速が渋滞したが、20:40分に自宅に帰り着いた。