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藤原岳 (鈴鹿) 2001.9.16 No.127 10:19〜16:20 new

 

観光登山駐車場−聖宝寺−避難小屋−草原散策−避難小屋−大貝戸−観光登山駐車場

 本日は初秋の花を探しに藤原岳に登りました。春は花を求める登山者でごったがえすこの山も、この時期は登山者も少なく、気兼ねなく草原を歩き回ることができました。本には乗せたけど、数が少なかったのが気になり、その花を確かめに行くのが本日の任務でした。

 本日も重役出勤となった。行動時間はちょうど6時間を予定しているので、遅くても大丈夫でしょう。(というより、8時半まで寝とった)観光登山駐車場には10台くらいの車があった。相変わらず他県ナンバーの方が多いねー。気温はそれほど高くもなく、なにより風があったので助かった。歩き出してみると先週よりも遙かに軽快に足が前に出てくれる。日陰にヤブラン、日向にゲンノショウコを見て、長命水に到着。


ゲンノショウコ


 シュウメイギクがない。昨年は二株あったのだが、工事でなくなってしまったらしい。問いあわせが来たら、どうしようか思案する。昨年は本に乗せるべきか悩んだが、この時期には目立つ花が少なかったので、誘惑に負けたわけだ。毎年このあたりで咲いていたので、来年に期待しよう。長命水を一口飲んで急な登りを始める。ソバナはほとんど終わり、カラマツソウの仲間のシギンカラマツが盛りだ。昨年見つけたキツネノカミソリは見あたらない。花マップに載せてあるのにな。
 登りは快調だ。ヤマヒル君も昨日の雨で元気になっていることでしょう。二合目手前の枯れた沢の通過は注意すべしだ。止まらずに一気に通り過ぎた。靴を見る。鎌首をふったやつは居なかった。無事にパスし3合目で一息入れる。しかし、ちょっと気になったので、ズボンをあげてみると、予想通りナメクジの大きさまで膨らんだやつがとまっていた。山頂で会った名古屋からの登山者に話を聞いたら、10匹くらいライターでやっつけたと言っていた。
 このあたりからは見るべき花もないので、8合目を目標にひたすら歩く。春だと次々に現れる花を楽しんでいるうちに8合目に到着するが、夏場はつらいところだ。8合目で小休止し、ここからは花に注意しながら登る。
  イブキレイジンソウに似ている花ので、ウスゲレイジンソウがある。霊仙山には多いが、ここ藤原であまり見ない。昨年は8合目を過ぎたあたりで数本見かけたが、今年は見あたらない。小さな菊の花を咲かせているのは、ゴマナかシロヨメナだと思う。カワチブシもちらほら見られる。このあたりの林の中にあるのは、茎が直立せずに斜めにひょろっと伸びて弱々しい。しかし、草原のものは茎が直立し花のたくさんつけている。トリカブト属は変異の多い植物だが、生育環境が少し違っただけでこれだけ違うのだから、山が違えば種も変わってくるに違いない。逆に見れば、適応力があるということだ。


 9合目でガスに突入だ。風もあり、花見にはよくない。しかし、空気は澄んでいて、ガスの晴れ間からは、抜群の眺望が得られる。伊勢湾から濃尾平野が丸見えだ。名古屋から見えた男性が、双眼鏡を取り出して自分のマンションを探しておられた。はたして見つかるか?


カワチブシ

 カワチブシの咲っぷりは見事だ!カレンフェルトの白、カワチブシの紫、葉の緑、空の青、カメラマンとしての本能をくすぐられる。これだけの色と光があれば、思うままにシャッターをきればいい。


テンニンソウ

 毎年、テンニンソウが勢力を伸ばしているようだ。華やかさはないが、まとまれば絵になる。しかし、他の花たちには迷惑かもしれない。シオガマギク、アキノキリンソウ、ミツバフウロなど、勢いに押されている。


ミツバフウロ

 ミツバベンケイソウが、避難小屋の横で元気よく咲いていた。ベンケイソウとは、いかにも丈夫そうな花だ。名のいわれもここから来ているようだ。


ミツバベンケイソウ


 秋の花が楽しめた。さすがは藤原岳だ。花においては、伊吹ほどの華やかさはないが、それぞれの季節で花の豊かさが感じられる。今年も10月にはもう一度登ってみたいな。